イラストでわかりやすい!one, another, other, the otherの違いと使い分け方

one, another, other, the otherの違い

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英語にはoneanotherotherthe otherなどの代名詞がある。

英語を学んでいるあなたは次のような悩みを持っていないだろうか?

  • one, another, other, the otherの違いがわからない…
  • one, another, other, the otherを使い分ける方法が知りたい…
  • otherとothers、the otherとthe othersなど、紛らわしい語で混乱する…

そこでトイグルでは、これら一連の語句の使い方を説明したい。イラストを用いてわかりやすく紹介する。学習の役に立つはずだ。

1. one, another, other, the otherの違い

one、another、other、the otherは、それぞれが別の語と相互に使われることが多い。代表的な組み合わせを説明していこう。

1-1. oneとthe other: 2つのものを述べる場合

oneとthe otherの違い
  • (1) I have two children. One is a boy, and the other is a girl. (私には2人の子供がいます。1人は男の子、もう1人は女の子です)

「2つあるうち、どれか1つと、もう1つ」を表す場合、oneとthe otherが使える。

oneは「1人の/1つの」の意味で、「2人の子供のうちの1人」を指す。the otherは「2つあるもののうちのもう片方」の意味で、2人の子供のうち、男の子でないほうを指す。

1-2. oneとthe others: どれか1つと残りすべて

oneとthe othersの違い
  • (2) I have three sisters. One lives in Tokyo, and the others live in Kyoto. (私は3人姉妹です。1人は東京、残り2人は京都に住んでいます)

「3つ以上あるうち、どれか1つと、残りすべて」を表す場合、oneとthe othersが使える。

oneは「1人の/1つの」の意味で、「3人姉妹のうち1人の姉(妹)」を指す。the othersは「ほかすべて」の意味で、「3人姉妹のうち残りすべて」を指す。

the otherとthe othersの使い分け方
the otherは単数形なので「特定の残り1つ」、the othersは複数形なので「特定の残りすべて」をあらわす。

1-3. oneとanother: どれか1つともう1つ

oneとanotherの違い
  • (3) You can take one of the dishes. I’ll choose another. (料理のうち1品をどうぞ。私は別の1つを選びます)

「3つ以上あるうち、どれか1つと、もう1つ」を表す場合、oneとanotherが使える。

oneは「1人の/1つの」の意味で、「複数の料理うち1品」を指す。anotherは「(不特定の)もう1つ」の意味で、「複数の料理のうち別の1品」を指す。

尚、4つ以上あるものを1つずつ指す場合、one(1つ目)、another(2つ目)、another(3つ目)… the other(残りの1つ)と言えばよい。

the otherが残りの1つになる理由
複数のものを1つずつ選び、最後の1つを選ぶ場面になれば、それは当然特定できるからである。

1-4. someとothers: 不特定の数と他の不特定の数

someとothersの違い
  • (4) Some people work hard, while others don’t. (一所懸命働く人々がいる、一方でそうでない人々がいる)

「たくさんあるうち、不特定の数と、別の不特定の数」を表す場合、someとothersが使える。

someは「いくらかの」の意味で、「(一所懸命働く不特定の)人々」を指す。othersは「(一所懸命働く不特定の人とは別の)人々」を指す。

1-5. someとthe others: 不特定の数と残りすべて

someとthe othersの違い
  • (5) Some of the books are yours, but the others are mine. (本のうちいくつかはあなたのものです、しかし残りは私のものです)

「たくさんあるうち、不特定の数と、残りすべて」を表す場合、someとthe othersが使える。

someは「いくらかの」の意味で、「本のうちいくつか」を指す。the othersは「それ以外のすべての本」を指す。

the othersが「残りすべて」になる理由
英語のtheは「特定」のはたらきを持つ。others(他の複数のもの)にtheをつければ「残りすべて(=特定できる他の複数のもの)」と解釈される。

2. one, another, other, the otherの詳しい使い方

代名詞用法形容詞用法
one
another
other×
others×
the other
the others×

one、another、other、others、the other、the othersは代名詞用法形容詞用法に分けられる。

代名詞用法とは、これらの語を代名詞として単独で使うことを指す。形容詞用法は名詞を修飾する使い方である。

one、another、the otherは代名詞用法と形容詞用法の両方がある。otherは形容詞用法のみ、othersとthe othersは代名詞用法のみである。

以下、それぞれの詳しい使い方を見ていきたい。

筆者注: otherの複数形がothersなので、other/othersは同じ語である。the other/the othersも同様に、同じ語にtheがついたものである。ただ、これら4つは異なる用法を持つので、本稿ではそれぞれを区別して紹介する。

2-1. one(s)の使い方

  • (6) I need a camera. Can you please give me one? (私はカメラが必要です。いただけませんか?)
  • (7) New smartphones are fairly cheap. Just buy a new one. (新しいスマートフォンはまあまあ安い。新しいものを買ってください)
  • (8) Big animals generally live longer than small ones. (大きな動物は一般的に小さな動物よりも長く生きる)
  • (9) One should drink one cup of tea in the morning. (人は朝に一杯の紅茶を飲むべきである)
  • (10) One day I’ll be proven right. (ある日、私が正しかったと証明されるだろう)

oneは「1人の/1つの」の意味を持つ。代名詞用法と形容詞用法のどちらでも使える。

(6)はoneが単独で使用されている例である。「one = a camera」であり、「(どれとは決まっていないが)1つのカメラ」の意味。

(7)のように、oneは形容詞などの修飾語を伴う場合、冠詞と共に使われる。例文は「one = smartphone」と解釈する。

(8)は複数形onesが使われている例である。例文は「ones = animals」と解釈する。

(9)のように、oneが「一般の人々」を示すことがある。堅い書き言葉などに使われる。(10)のように、oneが「ある〜」の意味で形容詞的に使われることもある。

oneとitの違い
oneは不特定のものを指すのに対し、itは特定のものを指す。

oneに関する発展的な知識
(6)は「one = a camera(不定冠詞が含まれる)」に対し、(7)は「one = smartphone(不定冠詞が含まれない)」点に注意しよう。

2-2. anotherの使い方

  • (11) I have returned a pair of shoes and ordered another. (私は靴を返品してもう1つを注文した)
  • (12) I have another question. (私はもう1つの質問があります)
  • (13) We’ll be staying here for another three weeks. (私たちはここにもう3週間とどまります)

anotherは「an+other」と分析される語で、「もう1つの別の(もの・人)」の意味を持つ。代名詞用法と形容詞用法のどちらでも使える。

(11)はanotherが代名詞用法で使われている例である。anotherは「(もう1つの別の)靴」を指す。

(12)はanotherが形容詞用法で使われている例である。<another+名詞>で「もう1つの」と解釈するとよい。

(13)のように、anotherが複数形の名詞と共に使われることがある。この場合、通例、<another+数詞+名詞の複数形>の形をとる。複数名詞を1つの集合と数え、それに対して「もう1つ」と考えるとよい。

「私の別の帽子」を表す方法
「私の別の帽子」はmy other hatあるいはanother hat of mineという。anotherは「an+other」なのでthe(this/that)やmyなどの所有格と共に使えず、my another hatと言えないためである。

2-3. otherの使い方

  • (14) There were other people in the garage. (ガレージにほかの人たちがいた)
  • (15) I lived in an apartment with four other friends. (ほかに4人の友人たちとアパートで暮らしていた)
  • (16) There’s no one here other than us. (私たち以外にここに誰もいない)

otherは「ほかの(別の)」の意味を持ち、形容詞用法で使用する。

(14)はotherが複数名詞と共に使われれいる例である。other peopleで「ほかの人々」の意味。

(15)はotherと複数名詞の間に数詞が使われている例である。数詞を用いる場合、通例、「数詞+other+名詞」の順番になる。

(16)はother than(…以外)の形で使われている例である。厳密には副詞用法と分類するが、学習上は、other thanというきまった表現があると覚えておけばよい。

each otherとone another
each otherとone anotherは「お互いに」の意味で使われる。従来、数が2つの場合はeach other、3つ以上の場合はone anotherと言われていたが、現在はその区別なく使われることが多い。

2-4. othersの使い方

  • (17) Some dishes are expensive, but others are cheap. (お皿の中には高いものがあるが、他の物は安い)
  • (18) I want to do something for others. (私は他の人たちに対して何かをしたい)

othersは「(他の複数の)人・物」の意味を持ち、代名詞用法のみで用いる。

(17)はothersの典型的な用法で、othersはother dishes(他の皿)を指す。(18)のようにothersが「他の人たち(= other people)」を指すこともある。

2-5. the otherの使い方

  • (19) I met two women. One is from Canada; the other is from Brazil. (私は2人の女性と会った。1人はカナダから、もう1人はブラジルから来た)
  • (20) One student reads the word out loud, and the other student writes the word down. (1人の学生がその語を声に出して読む、そして他の学生がその語を書き留める)
  • (21) I don’t think I’ve tried them all, but I tried the other ones. (私はそれらをすべて試していません、しかし他の物を試そうとはしました)

the otherは「(特定の)他の1つ」の意味を持つ。代名詞用法と形容詞用法のどちらでも使える。

(19)はthe otherが代名詞用法で使われている例である。例文のthe otherは「出会った女性のうち、カナダ人ではないもう1人のほう」を指す。

(20)と(21)はthe otherが形容詞用法で使われている例である。(20)は直後に名詞の単数形、(21)は直後に名詞の複数形を取る。

2-6. the othersの使い方

  • (22) From the set of five blocks, select one. You will not use the others. (5つのブロックの組み合わせから、1つを選んでください。他のものは使いません)

the othersは「(特定の)他のすべて」の意味を持つ。代名詞用法のみで使われる。

(22)は、5つのブロックから1つを選んだことで、それ以外の4つのブロックすべてを使えないとしている。

the othersが「他のすべて」になる理由
the othersが「(特定の)他のすべて」の意味になる理由は、それ自体が複数形だからである。the other(単数形)が「特定の他の1つ」だった理由を思い出そう。これがthe others(複数形)になれば、「特定の範囲の他すべて」になるのである。

3. まとめ

この記事では、one、another、other、the otherについて詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. oneは「1人/1つ」を指す
  2. anotherは「不特定のもう1つ」を指す
  3. otherとothersは「不特定の複数」を指す
  4. the otherとthe othersは「特定の1つ/複数」を指す
  5. これらの語句には代名詞用法と形容詞用法がある

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

19 COMMENTS

タイたい

わかりやすかったです!ありがとうござます!これで僕も高得点!?

田邉竜彦

>タイたい様

お褒めの言葉、ありがとうございます。
高得点、期待しております!

アザーズ

長年もやもやしてましたが、このおかけではっきり理解できました。
ありがとうございます!

田邉竜彦

>アザーズ様

お褒めのコメント、ありがとうございます。
お役に立てて光栄です。

Bubbles

はじめまして。
昨年ハワイ旅行で訪れたレストランで、順番待ちのリストに名前を書いたものの、かなり長そうだったので、
「We’re going to go another restaurant.」と言って取り消してもらったことがありました。

通じてはいたのですが、anotherで正しかったのか、otherとの違いなどが気になって、検索したらこちらの記事に辿り着きました。

概念を絵で説明して下さっているので、理解しやすく、応用も効きそうです。

ありがとうございました。

田邉竜彦

>Bubbles様

コメントありがとうございます。
お役に立てたようで光栄です。

Theory

すごく分かりやすかったです。ありがとうございました。
図を使うと視覚的にイメージを把握できていいですね

田邉竜彦

>Theory様

お褒めのお言葉、ありがとうございます!

いえもん

図も見やすくとても理解しやすかったです。ですが1つ気がかりなことが、another=an otherであるのならば、some→otherの所(図下から2番目)は追加の「1つ」の場合、some→anotherになるのですか?
分かりやすく言うと、10個あるうち初めに5個選んで(some)その後、追加の1つ(another)という様に表現する事は出来るのですか?ということです。

田邉竜彦

>いえもん様

ご質問ありがとうございます。
記事の内容がお役に立てたようで何よりです。

ご質問に関して、ご認識のとおりです。
はじめにいくつか選んだ後、追加の1つを選択する場合、anotherを使用します。

ご参考になれば幸いです。

れもん

分かりやすかったです!ありがとうございました!

高二テスト前生

other のイラストがなかったので
解説して頂けると嬉しいです

とても分かりやすかったです
働く人のイラストに関して質問いいですか?
一生懸命働いてる人、一方そうでない人「が」いる
ということですが一生懸命働いている人
以外はみんな一生懸命でない人というふうに特定されてしまうのでthe othersにならないんですか?
それか一生懸命働いている人、一方そうでない人「も」いるというふうに訳しても宜しいでしょうか

田邉竜彦

>あ様

お役に立てたようで何よりです!

この場合ですが、たしかに一所懸命働いている人がいれば、そうでない人はある程度数が絞られますよね。

ただ、明確にAさん、Bさん、Cさんと特定できるわけではないので、theはなくても良いと思います!

(もしthe othersとすると、一所懸命働いている人と一所懸命働いていない人の二者択一になるので、「そこそこ働いている人」など、中間レベルの人が意図されなくなってしまいます。)

最初の枠で囲まれている中の三つ目が
「otherとothers、the otherとthe otherなど、紛らわしい語で混乱する…」
となっておりますが、「the otherとthe other」のどちらかを何かと間違えていませんか?

田邉竜彦

>芒様

大変申し訳ありません。

ご指摘の点、当方の入力ミスでした。
記事は先ほど、訂正いたしました。

今後ともトイグルをよろしくお願いします。

saikou

いま中3です!!
とってもわかりやすかったです!!
ありがとうございますm(_ _)m

田邉竜彦

>saikou様

良かったです!

ありがとうございます^^

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