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ようやくわかった!自動詞と他動詞の違いをわかりやすく説明

自動詞と他動詞

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英語を学習していると、自動詞と他動詞の区別に迷うことは多い。あなたは次のような悩みを持っていないだろうか?

  • そもそも自動詞・他動詞の違いがよくわからない…
  • 自動詞と他動詞を見分けられない…
  • TOEICで動詞を選ぶ問題が苦手…

そこでトイグルでは自動詞・他動詞の違いについて、詳細を解説していきたい。学習の参考になるはずだ。

この記事は2016年11月に公開して以来、20万回以上の閲覧を記録しました。本記事は2020年2月に全面改訂を施した最新版です。

1. 自動詞と他動詞を見分ける方法

ある動詞をはじめて見た時、それが自動詞と他動詞に区別するもっとも簡単な方法は、目的語の有無を確認することである。

次の2つの文を比較してみよう。

  • (1) Everyone is crying. (誰もが泣いている)
  • (2) Hollywood is making a movie. (ハリウッドは映画を作っている)

(1)のcry(泣く)は目的語を伴っていない。このように、目的語を取らない動詞を自動詞と呼ぶ。

一方、(2)のmake(作る)はa movie(映画)という目的語を伴っている。このように、目的語を取る動詞を他動詞と呼ぶ。

目的語の有無は、文の構造を分解すれば一目瞭然である。

主語述語動詞目的語
Everyoneis crying
Hollywoodis makinga movie

学習上、問題になるのは、目的語になれる要素が何であるかといったことにある。動詞の直後に何かしらの語があっても、そのすべてが目的語ではない。

結論的に言えば、動詞の目的語になれるのは名詞相当語句(= 名詞のように使える語句)である。以下はすべて他動詞を使った例文で、太字が名詞相当語句に該当する。

  • 名詞句: I am cooking dinner. (私は夕食を作っている)
  • 代名詞: I bought it. (私はそれを買った)
  • to不定詞: I want to be a psychologist. (私は心理学者になりたい)
  • 動名詞: I love watching a movie. (私は映画を見ることが大好きだ)
  • 名詞節: I know that you are right. (私はあなたが正しいことを知っている)

名詞句や代名詞はもちろん、to不定詞、動名詞、名詞節(= that節など)も他動詞の目的語になれる。こうした知識を知っておくことが、自動詞・他動詞の識別に役立つだろう。

自動詞と他動詞は辞書で調べる
自動詞・他動詞の区別を正確にするには、その動詞を辞書で引いて調べるとよい。

自動詞・他動詞の詳細
自動詞および他動詞の詳しい用法は別記事で解説している。より深く知りたい方はご覧いただきたい。

(筆者注: 他動詞の目的語になれる要素は、他にもthe+形容詞、一部の副詞、前置詞句、引用語句などがある。)

2. 自動詞と他動詞のよくある間違い

学習者が間違いやすい自動詞と他動詞について、例文を用いて解説していきたい。

2-1. agree

  • (3) I definitely agree with you. (あなたに完全に同意します)
  • (4) We couldn’t agree on price. (私たちは価格を決定できなかった)
  • (5) They have agreed that the story is true. (その話が真実という点で意見が一致している)

agreeは、通例、自動詞として使われる。(3)のagree withは「…と意見が同じである」、(4)のagree onは「…を決定する」の意味。

agreeはthat節を伴う時、他動詞としても使える。(5)のagree that…は「…という点で意見が同じである」の意味。agree with A that…で「A(人)…という点で意見が同じである」の用法もある。

2-2. apologize

  • (6) I apologize to anyone who came into the store yesterday. (私は昨日お店に来た方々に謝罪する)

apologizeは、通例、自動詞として使われる。(6)のapologize toは「…に対して謝罪する」の意味。

2-3. approach

  • (7) They approached a doorway. (彼らは戸口に近づいた)
  • (8) Halloween and the holiday season are approaching. (ハロウィーンと休暇が近づいている)

(7)のように、approachを「…に近づく」の意味で使う場合、他動詞として用いる(approach to…は誤り。)

(8)のように、approachを「…が近づく」の意味で用いることもある。この場合は自動詞。

2-4. complain

  • (9) Some complained about poor customer service. (何人かの人がひどい顧客サービスについて不満を言った)
  • (10) Businesses have complained that they can’t find employees who have the skills they need. (企業は彼らが必要とするスキルを持った従業員を見つけられないと訴えている)

complainは、通例、自動詞として使う。(9)のcomplain aboutは「…のことで不満を言う」の意味。

complainはthat節を伴う場合、他動詞としても使える。(10)のcomplain thatは「…であると不平を言う/訴える」の意味。

2-5. discuss

  • (11) We discussed the possibility of creating an e-passport for citizens. (私たちは市民の電子パスポート作成の可能性を議論した)

discussは「…について議論する」の意味で、他動詞として使う(discuss aboutは誤り。)

2-6. enter

  • (12) Tatsuya and the two others entered the room. (タツヤと他の2人は部屋に入った)
  • (13) We entered into a contract with NASA to supply our cameras. (当社はカメラの供給でNASAと契約を結んだ)

enterは、通例、他動詞として使う。(12)のenterは「…に入る」の意味。

enterは自動詞として使うこともある。(13)のenter intoは「(契約などを)結ぶ」の意味。かたい表現。

2-7. graduate

  • (14) I graduated from the University of Dallas with a B.S. in Chemistry. (私はダラス大学を卒業して化学の分野の学士号を取った)

graduateは、通例、自動詞として使う。(14)のgraduate fromは「(大学などを)卒業する」の意味。

尚、be graduated from(…を卒業する)と受動態で用いることもできるが、graduate fromのほうが普通。

2-8. leave

  • (15) John left the office without checking out. (ジョンはチェックアウトせずに事務所を出た)
  • (16) We left for our fishing spot on Sunday at 3:30 a.m. (私たちは日曜日の午前3時30分に釣りのスポットに向けて出発した)

leaveは、通例、他動詞として使う。(15)のleaveは「…を出る(去る)」の意味。

leaveは自動詞としても用いられる。(16)のleave forは「…に向かって去る/出発する」の意味。

leaveとleave forはどちらもよく使われるので、用法の違いに注意したい。

2-9. look

  • (17) Come here, and look! (来なさい、見て!)
  • (18) Look at the picture for one minute. (1分間その絵を見てください)
  • (19) I was looking for something less expensive. (もっと安いものを探していました)

lookは、通例、自動詞として使う。(17)はlookが単独で用いられている例。「見て!」と注意を引く役割を持つ。

(18)のlook at(…を見る)や(19)のlook for(…を探す)といった用法も頻出。

2-10. marry

  • (20) I married my husband 3 years ago. (私は3年前に夫と結婚した)
  • (21) He got married to Cornelia. (彼はコルネーリアと結婚した)

marryは、通例、他動詞として使う。(20)のmarryは「…と結婚する」の意味(marry toやmarry withは誤り。)

(21)のget marriedのように受動態で使うこともある。get married toはよいが、get married withは不可。

自動詞・他動詞の判断は文脈も重要
ある動詞を抜粋して「これは自動詞と他動詞のどちらか?」は判断が困難なことが多い。上述のように英語の多くの動詞は自・他両方の用法があるので、使用されている環境によって判断が変わるからである。自動詞・他動詞は明確に区分されるものではなく、むしろ曖昧なものと考えよう。

3. 自動詞と他動詞の変換

本来、他動詞として使われる語が自動詞になったり、自動詞として使われる語が他動詞になる場合がある。それぞれの例を見ていきたい。

3-1. 他動詞が自動詞になる場合

  • (22) I drive to work. (私は職場に車で行く)
  • (23) George hit at me. (ジョージが私に殴りかかった)

本来、他動詞で使われる語が、自動詞になることがある。

(22)は目的語が省略されている例。drive a car(車を運転する)から、状況的に明白なa car(車)が省略された結果、drive(運転する)が自動詞化している。同様の例は他にも、smoke cigarettes(タバコを吸う)やdrink alcohol(酒を飲む)などに見られる。

(23)は他動詞と目的語の間に前置詞が挿入されている例。このような構文の場合、前置詞の有無によってニュアンスに変化が生じる(25は23の再掲。)

  • (24) George hit me. (ジョージが私を殴った)
  • (25) George hit at me. (ジョージが私に殴りかかった)

(24)はhitが他動詞として使われている。動詞の影響は目的語に直接及ぶから、文字通り「殴った」の意味になる。

(25)はhit atと前置詞が挿入されている。atは「…をめがけて」の意味で<方向>を表す。殴るという動作が実際に成立したかどうかはわからない(寸前でかわした可能性もある。)

用語の解説
hitなどの動詞が前置詞を伴う用法は動能構文と呼ばれる。

3-2. 自動詞が他動詞になる場合

  • (26) I walked my dog in the morning. (私は今朝、犬を散歩させた)
  • (27) Yumi smiled her most pleasant smile. (ユミはもっとも爽やかな笑顔で笑った)
  • (28) He often talked himself hoarse. (彼はしばしば喋ってしわがれ声になった)

本来、自動詞で使われる動詞が、他動詞になることがある。

(26)は「…させる」で使役の意味をもつ例。walkは本来、「歩く」の意味の自動詞だが、「歩かせる」で他動詞化して使われている。

(27)は同族目的語の例。同族目的語とは、本来自動詞として使われる動詞が、その動詞と同じ形の名詞、あるいは意味的に関連のある名詞を目的語として伴う用法。

(28)は自動詞に結果を表す補語を伴う例。彼は喋ったことにより、hoarse(しわがれ声)という結果になった。

同族目的語
同族目的語の詳細は別記事で解説している。より深く知りたい方はご覧いただきたい。

4. まとめ

この記事では、英語の自動詞・他動詞の違いについて詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる:

  1. 自動詞は目的語を取らない動詞
  2. 他動詞は目的語を取る動詞
  3. 自動詞・他動詞は目的語の有無で見分ける
  4. 自・他の用法を間違いやすい動詞がある
  5. 自動詞と他動詞が入れ替わることがある

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

45 COMMENTS

T 屋敷

今までの英文法の教え方とは全然違っています。
上から目線ではなく、上 中 下 で言うと 中と下の真ん中くらいの視線
上クラスは復習が出来るし、中クラスは理解しやすく、下クラスは
再チャレンジする意欲が湧いてくる気がします。自分もその心境です。

田邉竜彦

>T屋敷さま
お褒めの言葉、ありがとうございます。私自身もいち英語学習者として、なるべく学習者様と同じ目線に立って記事を書くよう、心がけています。

ともみ

説明の仕方が、とても分かりやすかったです。
前置詞を勉強した後の、他動詞.自動詞だったので、すんなりと頭に入ってきました!
少し気持ちが楽になった気がしました♪
ありがとうございました!!

田邉竜彦

>ともみさま
お褒めのコメント、誠にありがとうございます。
文法解説を情報発信している身にとって、「わかりやすかった」と言ってくださることほど、嬉しいことはございません。
これからもわかりやすく、実践性の高い記事を書いていきたいと思います。

すだち

自動詞 他動詞について学校の先生に何度も教えてもらっても全然理解できなかったのに、説明がとても理想的で分かりやすかったです!
学校の授業も俄然分かりやすくなりましたし、
もう文法書の自動詞 他動詞に頭を悩まさずに済みます(笑)
本当にありがとうございました!

m.F

50代男性です。やっとイメージできました!「ものすごくわかりやすい」の一言に尽きます。ありがとうございます。これまでいろいろ調べてわかったつもりになっていたのですが、説明の切り口が全く異なり、こんなにわかりやすく説明できる方はいません。すごいです!

おかd

全くわからなかった
他動詞のbuildも自己完結させようと思えばできる。
自動詞goも、~へ行く
という感じに目的語をとってしまいそうなイメージになる。
他の参考書となんら変わらないように思えた

田邉竜彦

>すだちさま

お褒めの言葉、ありがとうございます。
一度、自動詞と他動詞のイメージが出来上がった状態になると、これまでわからなかった授業や文法書の説明が、スラスラと頭に入る状態になると思います。
微力ながら、お役に立てて光栄です。

田邉竜彦

>m.Fさま

ありがとうございます、大変光栄です。
トイグルでは言語学的な正確さよりも、学習者目線の実践感覚を意識して英文法を説明しています。
他にも記事を書いているので、よかったらご覧いただければと思います。

田邉竜彦

>おかdさま

ご意見ありがとうございます。仰る点、私自身もよくわかります。
結局のところ、これらは「その動詞が英語の世界でどう捉えられているか」の問題になので、日本語の世界で生きる我々には理解できないことがたくさんあります。
goにしても、直で目的語を取ったっていいような気はしますよね。

しかし、従来の参考書は機械的に「goは自動詞だから目的語を取らない」と結論のみを述べ、暗記中心に自動詞・他動詞を指導をしてきたきらいがあります。
当エントリーは「自動詞になるのであればその理由は何か」、あるいは「自動詞になる場合、英語ネイティブはその動詞をどう捉えているか」を明らかにしようとした試みです。

私自身まだまだ発展途上のため、今後もご意見を頂戴できればと思います。

黒澤俊一

ごめんなさい。分かりませんでした。

田邉竜彦

>黒澤俊一さま
お力になれず申し訳ありません。

chloe T

50代の主婦です。
英語を少しでも話せれば良いな と 2年前から勉強を始めました。
1週間に1度 無理しないペースです。先週 文法の授業で 自動詞と他動詞
の授業がありました。
授業だけでは理解が曖昧だったけど、ちょっと理解が進んだように
思います。(まだまだ曖昧なのは私の理解力が乏しいためです。)
ありがとうございました!

なつき

高1です。先生に勧められたroyalを読んでいますが、自動詞が他動詞になり、それが結果を表す場合の例文が自分の中でモヤモヤしていましたが、こちらの説明を読んで霧が晴れたように感じました。ありがとうございました。

田邉竜彦

>chloe Tさま

お褒めのコメント、ありがとうございます。
私の説明もまだまだ未熟なため、よりわかりやすい記事を書いていければなと思います。

田邉竜彦

>なつきさま

お褒めのお言葉、ありがとうございます。
トイグルはTOEICだけでなく、英検や受験対策にも活用いただけると思います。
わかりやすい記事を書いていきたいと考えているので、今後ともよろしくお願いします。

きみ

丁寧な説明、例文、ご親切にお礼を申し上げます。
Thanks a lot.

kimmy

田邉竜彦

>kimmyさま

暖かいお言葉、ありがとうございます。
これからもトイグルをよろしくお願いします。

R

I use って使う行為自体は主語が1人で行うから何にも影響を及ばさない自動詞なんじゃ・・・?
違いがよくわからないです。

田邉竜彦

>Rさま
コメントありがとうございます。
useは「使う」の意味があります。確かに、使った結果としてその対象物の形が変わるわけではありません。
しかし、使う行為はその対象があってこそ成り立ちます。
このように、自分だけで「使う」の行為が完結しない場合、見た目の姿形を大きく変化させない場合でも、対象に影響を及ぼすと考えます。
この辺りは日本語の感覚と異なるのでわかりにくいのですが、「対象物を必要とするか」が自動詞・他動詞の違いの1つと考えると、理解が促進されるかと思います。

引き続き、トイグルをよろしくお願いします。

ななお

① ”turn in” “hand in” “submit in” は単に自動詞+前置詞の熟語ですか? 今までこれ等は他動詞+前置詞の特異ケースだと思っていました。

② 提出するは単に ”Turn it” ”submit it ”と他動詞使いができると思うのですが、何故簡単に他動詞として使わず、①の自動詞的用法をよく使うのですか?

田邉竜彦

>ななおさま

ご質問ありがとうございます。
これから加筆訂正しようかと考えていたのですが、英語では動詞1つ1つに自動詞・他動詞という区別があらかじめ決まっているわけではありません。
多くの動詞が、場面や状況によって自動詞的にも、他動詞的にも使えます。
例: I walk.とI walk the dog.

これを踏まえた上で…

①に関して
辞書によれば、turn inは自動詞・他動詞両方、hand inは他動詞とあります。
例えば、turn inを自動詞的に使えば主語そのものがturn inするということなので、「曲がる」を意味します。turn inは他動詞的に使えば目的語に影響が及ぶ行為であるため、「曲げる」や「提出する」になります。
hand inは、慣習として他動詞的な使用場面に限定されるため、結果的に他動詞となります。
submitは目的語を直後に使うため、submit inという用法はありません。

②に関して
「提出する」の意味なら、turn inとsubmitは両方とも他動詞として使います。提出するためには、その「物」が必要だからです。

尚、英語学習の目的によっても異なりますが、自動詞と他動詞の区別にあまりこだわる必要はないと思います。
それが文法用語的に何と呼ばれようと、「提出する」ならturn inあるいはsubmitと知っていれば、すべての場面に対応することがきます。

ご参考になれば幸いです。

ヤッホー

waitは待つ相手を対象物としては考えないんですか?

田邉竜彦

>ヤッホー様

waitは「待つ」を意味しますが、それは必ずしも人間を対象に待つ状態とは限りません。
waitは理由や目的に関係なく「待つ」という自己完結的な動作を表すため、自動詞的な用法で使用されることが多いです。

MK

I don’t have a car. I can’t drive. (私は車を持っていない。私は運転できない。)
She doesn’t smoke. (私は喫煙しない。)
I asked a question and he answered. (私は質問をし、彼が答えた。)

まず、sheは私じゃなくて彼女
で、どこの目的語が省略されて、どこが他動詞なのかを書いた方がわかりやすいと感じる

田邉竜彦

>MK様

ご指摘ありがとうございます。

誤字については訂正いたしました。
目的語の省略に関しては、よりわかりやすい書き方を検討し、今後訂正したいと思います。

Arne

非常にわかりやすい説明ですね。
ただ動詞にはそれぞれのイメージがあり、それによって自動詞、他動詞が決められるので、この説明だけでは理解しずらいような動詞も出てきてしまいますよね。
このあたりはそれぞれの動詞の感覚やイメージをひとつひとつ覚えていくしかないですよね。

田邉竜彦

>Arneさま

お褒めのお言葉、ありがとうございます。
ご指摘のとおり、動詞によっては当エントリーで紹介したモデルが当てはまりづらい場合があります。
このモデルは他動詞・自動詞をイメージする上での、1つの参考としていただけると幸いです。

kazu1000

とても分かりやすい解説でよく理解できました。ありがとうございます。「1-2. 前置詞は自動詞の方向性を示す」の部分で質問があります。自分は自動詞について「自動詞は自己完結する動作。自分またはその人自身がする動作。目的語をとらない。」また、「自己完結する動作の文だけでは、やはり意味として弱いので、方向や範囲を表す前置詞と結びつきやすい、又は必要になる。」と理解しています。
「1-2. 前置詞は自動詞の方向性を示す」の例文で使われているlookには「他動詞」の用法もあります。「~の…をじっと見つめる」という意味で、例えば、He looked the girl in her eyes.など。

先生が他の質問で、「英語では動詞1つ1つに自動詞・他動詞という区別があらかじめ決まっているわけではありません。多くの動詞が、場面や状況によって自動詞的にも、他動詞的にも使えます。」とお答えになっているように、明確に区別できるものではなく、やはり、数をこなして英語の感覚をつけていくことなのでしょうか?

両方の用法がるlookを使って例文を載せておられるのは、あとで両方で例えばセミナーで
ということでしょうか? または数をあたらないと、努力の、感覚を使う

田邉竜彦

>kazu1000様

ご質問ありがとうございます。

「自己完結だけでは意味として弱いので前置詞を用いる」は鋭い視点だと思います。確かに、他動詞は他者に影響を与える分、自動詞よりも強い何かがあるかもしれません。
(この辺り私自身も研究最中のため、まだ結論が出ていません。)

ご質問いただいた動詞の覚え方ですが、仰るように数を経験して英語の感覚を身につけていくのが最善の方法かと思います。
文法とは、特定の語彙の使い方がパターン化されたものです。言語習得とは、その壮大なパターンのネットワークを脳内に築いていくことです。

使い方のパターンは、文法書を読むことで明示的に学ぶとができます。自動詞・他動詞もその1つかもしれません。
言語のネットワークは実際の言語使用を通じ、体で学ぶのが一番です。言語使用は会話に限らず、リスニングやリーディング等のインプットも含みます。

自動詞・他動詞に関し新たな発見があった場合、また当エントリーでまとめたいと思います。

ko

とても為になりました。
こういった内容の核を教えてくれる授業だったらもっと楽しく勉強できただろうなぁ。
を英訳してください。

田邉竜彦

>ko様

コメントありがとうございます。
お役に立てたようで光栄です。

恐れ入りますが、当方は翻訳が専門でないこと、また文脈がないと正確な訳ができかねることから、英訳はお断り申し上げております。
何卒ご了承ください。

たまたまこの記事を見た通りがかり

とにかく読みやすいし、記事全般に親切心がにじみ出ているようです!
時間が許せば何度も再読したいです。

田邉竜彦

>たまたまこの記事を見た通りがかり様

お褒めのお言葉、ありがとうございます。
他にも英文法の記事を書いているため、お時間があればぜひご覧ください。

HAMA

とてもわかりやすくためになりました!スクランブル英文法・語法を読んで自動詞と他動詞の仕組みを理解しましたが見分け方が分からず困っていたのでとても助かりました!
しかし一つ聞きたいのですが、他動詞の使い方の所で「他動詞とは自分以外のヒト、モノに影響を与える意味を持った動詞」とありますがこれは「I」に限定されるということでしょうか?それとも主語全体を指すのでしょうか?気になったので宜しければ教えていただけると幸いですm(_ _)m

田邉竜彦

>HAMA様

お褒めの言葉、ありがとうございます。

他動詞ですが、これは主語が「I(私)」以外でも同じです。
よく使われるのは、You(あなた)やJohn(ジョン)など、人が主語の場合です。

・You can cut this cake. (あなたはこのケーキを切ることができる)

人以外が主語になる場合も、原理的には他動詞のイメージはそのまま残ります。

・Increased tourism would help the economy. (観光の増加は経済を助ける)

ただ、モノ・コトは人と違って意志を持って何かを行うわけではありません。そのため、モノ・コトを主語にする場合、受身形が使われることが多いです。

・The building was designed by John. (そのビルはジョンによってデザインされた)

そして、受身形の文章で人を主語にすれば、先ほど見たような他動詞の文に戻ります。

・John designed the building. (ジョンはそのビルをデザインした)

文法は様々な項目が相互に関連しあっている1つの例となります。参考にしていただけると幸いです。

もう一度英語学習者

他者に影響が及ぶ、というイメージが他動詞である、という説明について、
reach the mountain top, arrive at the mountain topの違いを考えてみると、
なぜ前者(reach)の場合だけが影響が及ぶのか今一つわかりませんでした。
一方自動詞の方は、「自己完結する動詞」というのは、要するに主語が他者とは無関係にすることができる
動詞というイメージがもてました。すると、reachの場合は、一枚の写真をイメージしたときに、
頂上の印が写っていて、そこに到達した場面を、arriveの場合は歩いてきて、頂上らしいところに
さしかかった場面(頂上の印は写っていない)が写っているように思えてきました。
こんな理解でも良いのでしょうか?  自動詞って、「動く・止まる・とどまる」みたいな「力」を
感じるような気がします。他動詞は何か写実的な感じ。

田邉竜彦

>もう一度英語学習者様

コメントありがとうございます。

reachとarriveですが、大変鋭い分析だと思います。
reach/arriveは、文中で取り上げたwait/cutほど自動詞・他動詞のイメージがシンプルに当てはまるわけではないため、使い分けが難しいですよね。

田邉竜彦

ご指摘ありがとうございます。
訂正いたしました。

禊萩

とてもわかりやすかったです!
ありがとうこざいます。
テスト前にわからない所を無くせて良かったです。

田邉竜彦

お褒めの言葉、ありがとうございます!

K

結局、goとreachとarriveってどう捉えればいいのでしょう?goとarriveも対象がないと成り立たない感じがします。
田邊さんのイメージを言ってくれるだけでも幸いです。

田邉竜彦

>K様

コメントありがとうございます。

arriveとreachについて、複数の辞書を参照したところ、どれも「arrive at/in = reach」のような定義がされていました。

私は英語のネイティブ・スピーカーではないので、直感的な判断は難しいのですが、arriveが単に「到着する」を意味するのに対し、reachは(やや遠方から)「到着する」のようなニュアンスがある気がします。

ただ、辞書にもあるように、多くの場合は交換可能と考えられます。

goは「行く」を意味するので、「到着」の意味は含まれておりません。
(I went to X yesterday.のような過去形の場合、過去という時制から、その場所に到着したことが含意されます。)

この辺りは私も研究を行い、まとまった答えが出たら、記事を更新したいと考えています。

今後ともよろしくお願いします。

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