先行詞とは|基本から超上級まで先行詞の使い方まとめ

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先行詞とは、関係代名詞によって二つの文章を接続する際に、その対象となる単語を指す。ほとんどの先行詞は名詞・代名詞だが、文章の全体または一部が先行詞となることもある。

…と先行詞の特徴を文章で表したところで、すぐに理解できるのは英語の超上級者に限られるだろう。

そこでトイグルでは、わかりやすさを再優先しながら、先行詞の基礎から応用までを徹底解説していこう。

*目次

  1. 先行詞とは何か
  2. 関係代名詞の先行詞
  3. 関係副詞の先行詞
  4. 先行詞のない関係代名詞・関係副詞
  5. 先行詞と冠詞
  6. 先行詞の豆知識5選
  7. まとめ

1. 先行詞とは何か

はじめに、先行詞の基本から紹介していこう。トイグルでは、先行詞を次のように定義している。

先行詞: 関係代名詞によって情報が追加される対象となる語句

(トイグル)

しかし、まだ具体的なイメージがわかない方も多いだろう。例文を使いながら考えてみよう。

  • He is the guy who broke the window. (彼が窓を割った男です。)

メインのセンテンスはHe is the boy(彼はその男です)であり、そこに関係代名詞whoを使ってbroke the window(窓を割った)という意味を付け足している。

  • He is the guy + who + broke the window.

broke the window(窓を割った)という意味の対象となるのは、the guy(その男)である。そこで、関係代名詞の文の意味の対象となる語句のことを、先行詞と呼ぶのだ。この場合はthe guyが先行詞である。

先行詞に関しては、次の3つを覚えておこう。

  • ほとんどの場合、関係代名詞の直前の語が先行詞となる(先の例ではthe guy)。
  • 先行詞になることができるのは、名詞と代名詞(先の例ではthe guyは名詞)。
  • ときどき、関係代名詞の直前の文章全体が先行詞となる場合がある。

2. 関係代名詞の先行詞

先行詞の理解をより深めていこう。

先ほど、主に名詞と代名詞が先行詞になることを説明した。しかし、先行詞が表す対象が人であるか物であるかによって、使われる関係代名詞が変化する。

具体的には、人を表す名詞・代名詞が先行詞の場合、関係代名詞にはwho/whose/whomが使われる。一方、物を表す名詞・代名詞が先行詞なら、関係代名詞はwhichだ。

関係代名詞thatは先行詞が人・物どちらでも使える。

先行詞と関係代名詞の関係性を表にすると、次のようになる。

先行詞 主格 所有格 目的格
who whose who(m)
which of which which
人・物すべて that that
文全体 which which

それぞれの例文をご覧いただこう。

2-1. 先行詞が人を表す語句の場合

  • I met a boy who speaks French. (私はフランス語を話す少年に会った。)
  • I met a boy whose mother tongue is French. (私はフランス語が母国語の少年に会った。)
  • I met a boy whom you saw yesterday. (私はあなたが昨日会った少年に会った。)

2-2.  先行詞が物を表す語句の場合

  • I bought a book which costs over 5,000 yen. (私は5,000円以上する本を買った。)
  • I bought a book whose price is over 5,000 yen. (私は価格が5,000円以上する本を買った。)
  • I bought a book which you mentioned yesterday. (私はあなたが昨日言っていた本を買った。)

2-3. 先行詞が人・物に関係なく関係代名詞を取る場合

  • This is the computer that won the award. (これが賞を取ったコンピューターです。)
  • The guy that I met in Tokyo was amusing. (私が東京で会ったその男は面白かった。)

2-4. 先行詞が文章全体

  • I got a score of 100, which encouraged me a lot. (私は100点を取った、それは私を大いに勇気づけてくれた。)

3. 関係副詞の先行詞

次に、関係副詞の先行詞に関して説明していこう。尚、関係副詞とは、前置詞+関係代名詞をwhen, whereなどの一語で表す用法を指す。

3-1. 時を表す先行詞

先行詞が意味的に時を表す場合、関係副詞whenを使う。

  • The day when I quitted the job was the 21st of July. (私が仕事を辞めた日は、7月21日だった。)

3-2. 場所を表す先行詞

先行詞が意味的に場所を表す場合、関係副詞whereを使う。

  • I stopped by London where I lived 10 years ago. (私はロンドンに寄った、そこは私が10年前に住んでいたところだ。)

3-3. 先行詞がreason

先行詞にreasonという単語が使われている場合、関係副詞whyを使う。

  • This is the reason why I bought the iMac. (これが、私がiMacを購入した理由です。)

ただし、the reason whyはいささかくどい印象を与えるので、the reasonもしくはwhyを省略して使うことが多々ある。

  • This is the reason I bought the iMac. (これが、私がiMacを購入した理由です。)
  • This is why I bought the iMac. (これが、私がiMacを購入した理由です。)

4. 先行詞のない関係代名詞・関係副詞

先行詞の用法の中級編に入っていこう。

これまでは、オーソドックスな先行詞+関係代名詞の使い方を見てきた。

しかし、いくつかの特殊な関係代名詞・関係副詞は、先行詞なしで使うことができる。これは、従来の英文法で「先行詞を含む関係代名詞」と言われた用法と同じである。

例を見ながら考えていこう。

4-1. 先行詞のないwhat

whatは「漠然とした何か」を表す語句である。そのため、具体的な事物がわからず相手に何かを尋ねる疑問文において、whatが使われることが多い。

  • What is this? (これは何?)

さて、英語には形が同じであれば、そこには共通した意味が存在する。

whatは関係代名詞として使われる時も「漠然とした何か」のイメージが含まれる。「漠然とした何か」の意味が既に含まれているため、別に先行詞となる名詞を取る必要がない。

  • What I need is money. (私がほしいモノはお金です。)

whatはこれまで、the things whichと同じ意味だと解釈されてきた。確かに、関係代名詞に慣れていない頃は、それが最もわかりやすい考え方だろう。

しかし、whatの持つ「漠然とした何か」という本質を捉えることにより、英語のニュアンスをより正確につかむことができる。

4-2. 先行詞のないwhen, where, why, how

when, where, why, howも、先行詞を使わない用法が可能である。whatと同様に「漠然とした◯◯」の意味が含まれている。

  • when: 漠然とした時間 (〜の時)
  • where: 漠然とした場所 (〜の場所)
  • why: 漠然とした理由 (〜の理由)
  • how: 漠然とした方法 (〜の方法)

それぞれ、例文を見てみよう。

  • June is when the rainy season begins in Japan. (6月は日本で雨季が始まる時です。)
  • This is where my father died. (ここは私の父が亡くなった場所です。)
  • That’s why she didn’t come. (それが彼女が来なかった理由です。)
  • Let me show you how I solved the problem. (私がその問題をどうやって解決したか、お見せしましょう。)

4-3. 先行詞のない-ever

それぞれの関係代名詞の語尾に-everをつけることで、「〜ならいつでも/誰でも/どれでも」などの意味で使うことができる。

どれも漠然とした何かを示すため、これまでと同様に先行詞を使う必要がない。

  • whoever: 〜なら誰でも
  • whichever: 〜ならどれでも
  • whatever: 〜なら何でも
  • whenever: 〜ならいつでも
  • wherever: 〜ならどこでも

それぞれ、例文を見てみよう。

  • Give those books to whoever needs them. (あれらの本を、ほしい人なら誰でもあげてください。)
  • You can choose whichever you want. (あなたは欲しいものならどれでも選ぶことができる。)
  • Buy whatever you need. (あなたが必要な物ならなんでも買いなさい。)
  • Call me whenever you are available. (あなたが大丈夫なときはいつでも電話しなさい。)
  • They can bring the token wherever they want. (彼らはそのトークンをどこでも持っていくことができる。)

5. 先行詞と冠詞

先行詞の使い方の上級編に入ろう。

ここでは、先行詞となる名詞に不定冠詞aが使われる場合と、定冠詞theが使われる場合の、ニュアンスの違いについて考えていきたい。

5-1. 先行詞に不定冠詞aがつく場合

不定冠詞a/anには、不特定の中からひとつを取り出す機能がある。

不定冠詞aのイメージ

そのため、先行詞にa/anがつく場合、関係代名詞によって導かれる文章は、その先行詞に追加説明を加える役割を果たす。

例を見てみよう。

  • I bought a book which is interesting. (私は本を買いました、それは面白いです。)

聞き手にはそれが具体的に何の本であるかわからないため、話し手はbookにaをつけている。which is interestingはa bookに情報を加えているが、聞き手は依然としてそれが面白いことしかわからず、どの本であるかを特定することができない。

5-2. 先行詞に定冠詞theがつく場合

定冠詞theには、物事を特定する機能がある。

定冠詞Theのイメージ

そのため、先行詞にtheがつく場合、関係代名詞によって導かれる文章は、その特定の根拠を表すことになる。

例を見てみよう。

  • The story which you told me yesterday was really interesting. (あなたが昨日語ってくれたストーリーは、本当に面白かったです。)

story(物語)には物事を特定するtheがついている。

そこに関係代名詞whichを使ってyou told me yesterday(あなたが昨日語ってくれた)の意味が追加されるため、それは世の中にある無数のストーリーではなく、あなたが昨日語ったストーリーであると特定しているのだ。

このように考えると、関係代名詞の非制限用法では、固有名詞やtheを使った名詞が先行詞になることが多い理由が理解できる。

  • Tokyo, which I lived in, is a beautiful city. (東京、それは私が住んでいた街、は美しい。)

固有名詞とtheを使った名詞は、情報の特定度が高い。非制限用法から成る関係代名詞の文を追加せずとも、その先行詞のみで特定の情報を相手に伝えることができるのだ。

事実、非制限用法の部分を省略しても、それは文章として完全に成立する。

  • Tokyo is a beautiful city. (東京は美しい街です。)

6. 先行詞の豆知識5選

最後に、先行詞に関する豆知識を5つ紹介しよう。より正確なライティングを行いたい人におすすめの項目だ。

6-1. 先行詞にone ofが含まれている場合、動詞は複数名詞に一致する

先行詞にone ofが含まれている場合、関係代名詞の直後の動詞は、one of 以下の複数名詞に人称を合わせる。

  • She is one of the facilitators who know nothing about your industry. (彼女は、あなたの業界について何も知らないファシリテーターの1人だ。)

6-2. 非制限用法の先行詞は特定の人・物であることが多い

『5-2. 先行詞に定冠詞theがつく場合』で述べたように、関係代名詞の非制限用法を使う場合、先行詞は特定の人・物であることが多い。

  • I met Joe, who is a professor of our faculty. (私はジョーに会いました、彼女は我々の学部の教師の1人です。)

6-3. 愛着のある動物に使うwho

動物が先行詞の場合、通常は物として扱う。

  • I saw a turtle which was injured. (私は怪我をしている亀を見ました。)

しかし、自分のペットなどで愛着がある場合、動物に人の先行詞を表す場合の関係代名詞を使うこともできる。

  • I have a dog who loves dog foods. (私は、ドッグフードが大好きな犬を飼っています。) 

6-4. 子供に使うwhich

子供が先行詞になる場合、モノを表す時に使うwhichを用いる場合がある。

  • This is the baby which likes cats. (これが、猫が好きな赤ちゃんです。)

6-5. 二重限定

1つの先行詞に対し、2つ以上の関係詞節が使われることがある。

  • Do you have anything which you want that you haven’t done? (あなたがやってほしくて、しかしまだ終わっていない何かはありますか?)

この場合、先行詞anythingに対し、which you wantとthat you haven’t doneの2文が意味を付け加えている。

ただし、二重限定が実際に使われることはあまりない。

7. まとめ

当エントリーでは、先行詞に関する様々な用法を紹介してきた。

先行詞は関係代名詞の説明の中でさらっと流されがちだ。しかし、あえて先行詞に注目することで、より深い考察をすることができた。

先行詞の正しい理解は、特に正確なライティングの際に役立つ。この機会にしっかり学んでいこう。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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