使役動詞まとめ|使役の用法・違い・使い分けのコツのすべて

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英語の使役動詞とは、「〜させる」の意味で動作や状態を起こさせる動詞である。makeが最も強制力が強く、have, letは比較的弱いニュアンスを持つ。他にもgetやhelpを使役動詞として使うこともできる。

…このように、多くの日本人が使役動詞の使い方を暗記で覚えてきただろう。しかし、make, have, letはどのように使い分ければいいのか? また、対象となる動詞が原形なのはなぜだろうか?

トイグルでは「使える英文法」の習得を目指すため、使役動詞のメカニズムを明らかにしながら、その用法を説明していこう。暗記に頼らず理解できるようにしたい。

*目次

  1. 使役動詞とは?
  2. 使役動詞の文法
  3. 使役動詞Makeの使い方
  4. 使役動詞Haveの使い方
  5. 使役動詞Letの使い方
  6. 使役動詞Getの使い方
  7. 使役動詞Helpの使い方
  8. 使役動詞の違いと使い分け
  9. 使役動詞と知覚動詞 – 上級編
  10. 使役動詞の受動態 – 上級編
  11. 使役動詞と現在分詞・過去分詞 – 上級編
  12. まとめ

1. 使役動詞とは?

はじめに、英語の使役動詞の基礎知識から説明していこう。

トイグルでは、使役動詞を次のように定義している。

使役動詞: 「〜させる」の意味で、動作や状態を起こさせる動詞

(トイグル)

使役動詞と呼ばれるタイプの動詞を使うことで、対象の人や物にある動作や状態を引き起こさせることができる。

例を見てみよう。

  • My mother made me eat vegetables. (母は私に野菜を食べさせた)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: My mother(私の母)
  • 動詞: made(〜させる/作った)
  • 目的語: me eat vegetables = I eat vegetables(私が野菜を食べる)
  • ⇒ My mother made [me eat vegetables].

「My mother(私の母)がme eat vegetables(私が野菜を食べる)という動作をmade(作った)」の意味となる。そこから「母が私に野菜を食べさせた」と捉えることができる。

さて、使役動詞にはいくつか種類があるが、代表的なものは次の5つだ。

*使役動詞の種類

  • make
  • have
  • let
  • get
  • help

これらは使役動詞と呼ばれているものの、一般的な意味で使われる場合と別で存在するわけではない。例えば、makeであれば、文脈によって一般的な「作る」の意味で使われ、別の場合は使役動詞的な「〜させる」で用いられる。

しかし、英語では形が同じであればそこには共通した意味がある。その単語の基本イメージを理解することが、使役動詞の使い方を学ぶ大きな手がかりとなるだろう。

これから1つ1つ、丁寧に解説していこう。

2. 使役動詞の文法

使役動詞の文法規則は、大きく次の2つに分かれる。

  1. make/have/let型: 使役動詞+対象の名詞+原形不定詞
  2. get型: 使役動詞+対象の名詞+To不定詞

1つずつ、簡単に見ていこう。

2-1. make/have/let型は原形不定詞を使う

make, have, letを使役動詞として使う場合、その文法規則は次のようになる。

make/have/let+対象の名詞+原形不定詞

(トイグル)

例を見てみよう。

  • My mother made me eat vegetables. (母は私に野菜を食べさせた)
  • I’ll have him text you. (私は彼にテキストメッセージを送ってもらう)
  • I will let them enter my room. (私は彼らが部屋に入るようにします)

原形不定詞とは動詞の原形を指す。-ingや三単現のsなどが何もついていない、辞書に載っているような動詞そのままの形となる。

動詞の原形には「まだ行われていない」の基本イメージがある。

そのため、使役動詞make, have, letは動詞の原形を使うことで、「(まだ行われていない)動作・状態をさせる」という、強制力のあるニュアンスが含まれる。

2-2. get型はTo不定詞を使う

getを使役動詞として使う場合、その文法規則は次のようになる。

get+対象の名詞+to不定詞

(トイグル)

例を見てみよう。

  • I couldn’t get the computer to work. (私はそのパソコンを動かすことができなかった)

to不定詞とは、動詞の前にtoを使う用法を指す。

英語のToという語句には、「動作に向かっている」の基本イメージがある。

Toのイメージ

そのため、使役動詞getとTo不定詞を使うことで、「対象がその動作・状態に向かわせる」が基本的な意味となる。make, have, letより強制力が弱まることがお分かりいただけるだろう。

※help(助ける)は動詞の原形とTo不定詞の両方を使うことができる。

3. 使役動詞Makeの使い方

それでは、ここから各使役動詞の使い方を検証していこう。はじめに、使役動詞makeを取り上げる。

まず、makeはもともと「(変化させることで)何かを作る」の基本イメージを持つ動詞だ。

  • I made a robot. (私はロボットを作った)

この文章を厳密に解釈すると、「ロボットがない状態から、鉄などの原材料を変化させることでロボットを作り出した」と考えることができる。

使役動詞として用いるmakeも、同様のイメージを持っている。使役動詞では対象が人や物になり、「ある動作行っていない状態」を「ある動作を行っている状態」に変化させる。

  • I made him prepare soup. (私は彼にスープを準備させた)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: made(〜させる/作った)
  • 目的語: him prepare soup(彼がスープを準備する)
  • ⇒ I made [him prepare soup].

したがって、I(私)がhim prepare soup(彼がスープを準備する)という動作をmade(作った)の意味となる。そこから、「私は彼にスープを準備させた」と捉えることができる。

makeはこのように、対象に対し、物事を強制的に変化させるニュアンスが含まれる。そのため、使役動詞の中では最も意味合いが強いとされている。

使役動詞make: 「ある動作を行っている状態に変化させる」のニュアンスで「〜させる」の意味を持つ

(トイグル)

4. 使役動詞Haveの使い方

次に、使役動詞haveの使い方を紹介しよう。

haveはもともと「〜を持っている」を意味する動詞である。

  • I have a pen. (私はペンを持っています)

使役動詞として用いるhaveも、同様のイメージを持っている。haveを使うことで、主語が「対象が何かをしている状態を持つ」ことにより、「〜させる」となって使われる。

  • had Tom find a restaurant. (私はトムにレストランを探してもらった)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: had(〜を持った)
  • 目的語: Tom find a restaurant(トムがレストランを探す)
  • ⇒ I had [Tom find a restaurant].

したがって、I(私)がTom find a restaurant(トムがレストランを探す)という状態をhadしたと捉えよう。ここから、「私はトムにレストランを探してもらった」となる。

haveはこのように、対象の人物に何かの行動をさせるものの、makeほど強制力がある表現ではない。

使役動詞have: 「ある動作を行う状態を持つ」のニュアンスで「〜させる」の意味を持つ

(トイグル)

5. 使役動詞Letの使い方

次に、使役動詞letの使い方を紹介しよう。

letは使役動詞として使われることがほとんどであり、主語が「対象がある動作を行う状態を許す」のニュアンスで、「〜させる」の意味で使われる。

  • I will let them enter my room. (私は彼らが部屋に入ることができるようにします)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: will let(〜を許す)
  • 目的語: them enter my room (彼らが私の部屋に入ること)
  • ⇒ I will let [them enter my room].

この例では、I(私)がthem(彼ら)がenter my room(私の部屋に入る)状態をlet(許す)と捉えよう。したがって、「彼らが部屋に入ることができるようにします」となる。

このように、letはmakeやhaveに比べて強制力が弱い点が特徴だ。

使役動詞let: 「ある動作を行う状態を許す」のニュアンスで「〜させる」の意味を持つ

(トイグル)

6. 使役動詞Getの使い方

次に、使役動詞getの使い方を紹介しよう。

getはもともと「〜を得る」を意味する動詞である。

  • I got a new job. (新しい仕事を得た)

使役動詞としてのgetも同様のイメージを持っている。getを使うことで、主語が「対象がある動作を行う状態を得る」ことにより、「〜させる」の意味で使われる。

  • I couldn’t get the computer to work. (私はそのパソコンを動かすことができなかった)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: couldn’t get(〜させることができなかった)
  • 目的語: the computer to work(そのパソコンが動く)
  • ⇒ I couldn’t get [the computer to work].

したがって、I(私)がthe computer to work(そのパソコンが動く)という状態をcouldn’t get(〜得ることができなかった)と捉えよう。そこから、「私はそのパソコンを動かすことができなかった」となる。

使役動詞get: 「対象がある動作を行う状態を得る」のニュアンスで「〜させる」の意味を持つ

(トイグル)

さて、getはこれまで紹介したmake, have, letと異なり、動作を表す動詞にはto不定詞を用いる。

冒頭で説明したように、toには何かに向き合う基本イメージがある。そのため、使役動詞getを使うことで、ある動作に向き合う状態を得るの意味となる。

もう一度先の例文を見てみよう。

  • I couldn’t get the computer to work. (私はそのパソコンを動かすことができなかった)

この文章は、パソコンを動くという動作に向き合わせることができなかったと解釈できる。getはmakeなどより弱いニュアンスを持った使役動詞であることが、お分かりいただけるだろう。

7. 使役動詞Helpの使い方

次に、使役動詞helpの使い方を紹介しよう。

helpは「〜を助ける」を意味する動詞である。

  • I will help you. (あなたを助けましょう)

helpは使役動詞として使われる際も同様に、「〜を助ける」の意味で使われる。

  • I will help you clean up your room. (私はあなたの部屋の掃除を手伝いましょう)

この例文は次のように解釈しよう。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: will help(〜を助ける)
  • 目的語: you clean up your room(あなたがあなたの部屋を掃除すること)
  • ⇒ I will help [you clean up your room].

したがって、I(私)がyou clean up your room(あなたがあなたの部屋を掃除する)という動作をwill helpするとと捉えよう。

使役動詞help: 「〜を助ける」の意味を持つ

(トイグル)

尚、helpはmake, have, letのように動詞の原形と、getのようなto不定詞のどちらも使うことができる。

  1. I will help you clean up your room. (私はあなたの部屋の掃除を手伝いましょう)
  2. I will help you to clean up your room. (私はあなたの部屋の掃除を手伝いましょう)

どちらも日本語訳では差がつけにくいが、英語のニュアンスは異なる。

1つ目の例文では原形cleanを使っている。動詞の原形は「まだ行われていない」を意味するため、help(助ける)の内容は「(まだ行われていない)部屋の掃除そのもの」となる。

一方、2つ目の例文ではto不定詞でto cleanとなっている。To不定詞は「対象に向き合う」ため、「部屋の掃除に気持ちを向き合わせるのを手伝った」となる。

※helpは動詞そのものに使役的な意味が含まれているため、make, have, letよりもcauseやforceに近い使役動詞と言える。

8. 使役動詞の違いと使い分け

ここまで、英語の使役動詞5種類の用法を説明してきた。

help以外は「〜させる」の意味を持ち、ニュアンスの違いをまとめると次のようになる。

*使役動詞の意味の違い

  • make: 対象がある動作を行っている状態に変化させる
  • have: 対象がある動作を行う状態を持つ
  • let: 対象がある動作を行う状態を許す
  • get: 対象がある動作を行う状態を得る
  • help: 助ける

それでは、クイズ形式で使役動詞の理解を深めていこう。

クイズ1: make, have, letの使い分け

次の3つの文章のうち、「上司は私に残業させた」で意味的に最も適切なのはどれだろうか?

  1. My boss made me work extra hours. 
  2. My boss had me work extra hours.
  3. My boss let me work extra hours. 

1つ目は「変化」をニュアンスに持つmakeが使われている。「残業しない状態」を「残業する状態」に変化させたということは、強制性が含まれる。したがって、「上司は私に残業させた」は動詞makeを使って表すのが妥当だろう。これが正解。

2つ目は「持つ」をニュアンスに含むhaveが使われている。しかし、上司の指示による残業であれば、そこには強い強制性が含まれるため、makeのほうが適している。したがって不正解。

3つ目は「許す」をニュアンスに含むletが使われている。上司が「私が残業する状態を許す」は一見正しいように見える。しかし「残業の許可を与える」ならばallowなどの語を使ったほうが適切であり、letは意味に合わない。よって不正解。

これら3つの使役動詞は、make>have>letの順に強制力が強いことを覚えておこう。

クイズ2: haveとgetの使い分け

意味の観点から、次の2つの文章の違いを述べよ。

  1. I had the mechanic check the engine. (私は整備士にエンジンを調べさせた)
  2. I got the mechanic to check the engine. (私は整備士にエンジンを調べさせた)

まず、1つ目の文章は次のように解釈できる。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: had(〜を持った)
  • 目的語: the mechanic check the engine(整備士がエンジンを調べる)
  • ⇒ I had [the mechanic check the engine].

checkは動詞の原形なので、その基本イメージは「まだ行われていない」だ。「整備士がエンジンを調べる動作を私がhadした」ことになる。つまり、整備士に頼んでエンジンを調べてもらったという、文字通りの意味となる。

一方、getを使った2つ目の文章は次のように解釈できる。

  • 主語: I(私)
  • 動詞: got(〜を得た)
  • 目的語: the mechanic to check the engine(整備士がエンジンを調べる)
  • ⇒ I got [the mechanic to check the engine].

to checkには不定詞のtoが使われており、その基本イメージは「動作に向き合う」だ。

「チェックするという動作に向きあわせた」ことから、「整備士を説得をしてやってもらった」ような苦労が感じられる。

これらの違いは文脈に依存するところが多いが、一般的にはhaveよりgetのほうが若干の苦労や説得を伴うニュアンスが含まれると言える。

9. 使役動詞と知覚動詞 – 上級編

ここからは、使役動詞の発展的な使い方を学んでいこう。

see(見る)やhear(聞く)のような感覚を表す動詞は、知覚動詞と呼ばれる。これらは使役動詞のように、対象となる名詞の後に動詞の原形を使うことで、「〜するのを見る/聞く」といった意味で使われる。

例を見てみよう。

  • I heard a woman shout. (私は女性が叫ぶのを聞いた)
  • She felt somebody touch her foot. (彼女は誰かが足を触るのを感じた)

1つ目の例文では、a womanがshoutするのをIがheardしたと解釈できる。同様に、2つ目の例文は、somebodyがtouch her footしたのをsheがfeltしたと考えよう。

どちらも、「まだ行われていない」の基本イメージを持つ原形が使われている。これらの例文は過去形のため、動作は過去の時点で完結している。そのため、動詞の原形は「聞いた」や「感じた」が行われたその瞬間を捉えていることがわかる。

10. 使役動詞の受動態 – 上級編

使役動詞makeは「主語が〜された」の意味で、受動態として使うことができる。

  • I was made to drink water. (私は水を飲まされた)

このように、makeであっても受動態の時、動作を表す動詞は原形ではなくto不定詞を用いる。

尚、haveとletは受動態で使われることはない。

11. 使役動詞と現在分詞・過去分詞 – 上級編

これまで、使役動詞は動詞の原形かTo不定詞で表すと説明してきた。

しかし、意味によっては現在分詞・過去分詞を使用することも可能である。これは例外的な文法規則ではなく、動詞の自然な使い方と言える。

まず、現在分詞と過去分詞の基本イメージを明らかにしよう。

  • 現在分詞: -ing形を使って「動作の最中」を表す
  • 過去分詞: -ed形を使って「動作の完了」を表す
  • 原形: 「動作がまだ行われていない」

この3つを、使役動詞have使った例文で比較してみよう。

  1. I have a sister working in an IT company. (現在分詞: 私はIT企業で働いている姉がいます)
  2. I have my homework finished. (過去分詞: 私は宿題を終わらせました)
  3. I will have my student email you soon. (原形: 私は学生からあなたにすぐにEメールを送らせます)

1つ目の例文は、have+対象の人+動詞の-ing形が使われている。-ing形は「動作の最中」の基本イメージのため、「IT企業で今現在働いている最中の姉を持つ」の意味となる。

2つ目の例文は、have+対象の物+動詞の-ed形が使われている。-ed形は「動作の完了」の基本イメージのため、「私は完了した宿題を持っています」の意味となる。

3つ目の例文はhave+対象の人+動詞の原形が使われている。原形は「動作がまだ行われていない」の基本イメージのため、「私は学生が(まだ行われていない)Eメールを送る動作をすぐに持ちます」から、「学生にすぐにEメールを送らせます」の意味となる。

このように、haveの後ろに-ing形や-ed形を使用することも可能だ。厳密な英文法では、分詞と共に使われるhaveは使役動詞と呼ばれないのかもしれない。

しかし、その「分類」がなんであれ、have、-ing形、-ed形、原形のイメージさえ知っていれば、自由自在に文章を作ることができる。一歩上の英語力を求める人は、必ず覚えておこう。

12. まとめ

当エントリーでは、使役動詞の使い方を様々な角度から分析してきた。

これまで、使役動詞のニュアンスの違いが説明されることはあまりなく、特にmake, have, letは暗記で覚えていた方が多かったと思う。また、動詞の原形とTo不定詞の違いも明らかでなかったので、使役動詞でなぜ原形が使われるのか腑に落ちなかった経験をした方もいるだろう。

使役動詞を適切適格に使いこなせれば、会話の表現の幅がぐっと広がる。ぜひとも覚えておこう。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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