比較級とは|英語の比較級・最上級の使い方まとめ

seagull

比較級は、おそらくほとんどの日本人が中学校で習う英文法である。これは受験やTOEIC等の資格試験で頻出するため、馴染みがある人も多いだろう。

しかし、学習の初期段階から習っているにもかかわらず、比較級に真の自信を持って理解していると言える人は少ない。

そこでトイグルでは、英文法をもう一度やり直したいビジネスパーソンのために、比較級の基礎から応用までのすべてを総まとめにした。

英語初級者の方にもわかりやすいよう、出来る限り専門用語を使わず、比較級の持つ機能を理解できるような構成にしている。

それでは比較級の学習をはじめていこう。

1. 比較級とは何か?

はじめに、比較級と呼ばれる英文法の正体を明らかにしていこう。学校卒業以来しばらく英語から遠ざかっている方のために、まずは比較級のコンセプトから説明したい。

1-1. 比較級の定義

日本語でも英語でも、2つあるいはそれ以上のモノやコトの比較をしたいときはあるはずだ。「AはBよりおいしい」、「CはDよりつまらなかった」、「Eは◯◯の中で最高!」などなど。

英語では、このような物事の比較を行う時に使う文法を「比較級」と呼ぶ。言い換えれば、比較のためには英文に適切な変化を加える必要がある。

比較級とは、物事の比較を行うために英語の文章に変化を加えること。

(トイグル)

1-2. 比較級と最上級

さて、英語の比較級には2つの種類がある。1つ目は、「AはBよりおいしい」、「CはDよりつまらなかった」など、2つの物事を比べる用法だ。これが狭い意味で「比較級」と呼ばれる用法になる。

一方、「Eは◯◯の中で最高!」のように、ある3つ以上の物事の中の最高(あるいは最悪)のものを示すこともできる。これは「最上級」と呼ばれる用法で、比較級の仲間となる。

つまり、英語の広い意味での比較級という文法には、2つのものを比較する「比較級」と、3つ以上のものから1番を決める「最上級」の2つがあるのだ。

比較級の使い方: 英語の比較級の種類

取り急ぎこの時点では、「比較級と最上級と呼ばれる2つの用法があるんだなぁ」くらいに覚えておけば問題ない。

1-3. 比較級は形容詞と副詞を変化させる

英語では、形容詞あるいは副詞と呼ばれる語句の形を変えることで、比較級を作ることができる。ここでは形容詞と副詞の基礎をおさらいしよう。既に知っている方は読み飛ばしてしまっても構わない。

形容詞と副詞はどちらも、別の単語の状態や性質を説明する語と言える。形容詞は名詞(物事の名前を表す語句)の状態を説明し、副詞は動詞(物事の動きを表す語句)、形容詞、あるいは別の副詞の状態を説明する。

例えば、”quick”は「素早い」を意味する形容詞だ。日本語でも「素早い動き」と言うように、英語でも形容詞は名詞の前に置いて使うことが多い。

  • quick movements (素早い動き)

ほとんどの副詞は、形容詞の語尾に”-ly”をつけるだけでよい。副詞は動詞・形容詞・別の副詞のいづれかの状態を説明できる。

  • I ate dinner quickly. (夕食をすぐに食べました。)

英語では、形容詞あるいは副詞の形を変化させることで比較級を作ることができるのだ。

ここまでの理解があれば、比較級を学習する準備は十分整った。それではこれから、比較級の具体的な使い方について説明していこう。

比較級とは、物事の比較を行うために英語の文章に変化を加えること。その対象となる語は形容詞か副詞である。

比較級の使い方: 比較級とは何か

2. 比較級の使い方

まずは「2つの物事を比べる」ほうの、(狭い意味での)比較級を取り上げよう。

2-1. 比較級の形の変化

比較級を作る際は、形容詞あるいは副詞の長さによって2つのパターンがある。

まず、その語句が文字数が比較的短めの場合は、語尾に”-er”をつけるだけで比較的の形となる。次の例を見てみよう。尚、比較級にする前の元の形のことを「原形」と呼ぶ。

原形 比較級
close (近い) closer (より近い)
cold (寒い) colder (より寒い)
fast (速い) faster (より速い)
nice (良い) nicer (より良い)
young (若い) younger (より若い)

“-er”がついても、文中でのその語句の位置は変わらない。例を見てみよう。

  • They worked hard. (彼らは一生懸命働いた。)
  • They worked harder. (彼らはより一生懸命働いた。)
  • I have found a nice hotel. (私は良いホテルを発見した。)
  • I have found a nicer hotel. (私はより良いホテルを発見した。)

形容詞あるいは副詞の語数が長めの場合、”-er”をつけるかわりに、その語句の前に”more”という語を置こう。これが比較級の作り方の2パターン目である。

原形 比較級
beautiful (美しい) more beautiful (より美しい)
careful (注意深い) more careful (より注意深い)
complicated (複雑な) more complicated (より複雑な)
seriously (真面目に) more seriously (より真面目に)
sophisticated (洗礼された) more sophisticated (より洗礼された)

“-er”の比較級と同様に、比較の有無に限らずその形容詞・副詞の文中でのポジションは変わらない。

  • Be careful next time. (次回は気をつけてください。)
  • Be more careful next time. (次回はより気をつけてください。)
  • The situation is complicated. (自体は複雑だ。)
  • The situation is more complicated. (自体はより複雑だ。)

尚、”-er”と”more”を2つ同時に使うことはできない。語が短ければ”-er”、長ければ”more”のどちらか一方を使えば比較級になるので、混同しないようにしよう。

  • 誤った例: The situation is more complicateder. (☓)

2-2. 比較の対象

比較級は2つの物事を比べる用法なので、その比べられる対象を述べることができる。その際は”than”という語句を使い、比べられる対象をこの語の後ろに置こう。

  • They worked harder than me. (彼らは私よりも一生懸命に働いた。)
  • Hana is more beautiful than Miku. (ハナは美久よりも美しい。)

どちらの場合も、「主語はthan以下の語句よりも◯◯だ」という構図になっていることに、お気づきだろうか? ”than”を使って比較の対象を表すことで、「AはBより◯◯だ」という文を作ることができるのである。

比較級の使い方: 比較級の公式

2-3. 不規則変化をする比較級

2-1. 比較級の形の変化』では、比較級を作るには語の長さに応じて”-er”か”more”のどちらかを選択するルールを、説明した。しかしながら、一部の形容詞・副詞には不規則な変化を伴って比較級になる語がある。

次の表では、比較級で不規則変化をする形容詞・副詞をまとめた。数が少ない上に頻出の語句ばかりなので、覚えるのにそれほど苦労はしないだろう。

原形 比較級
good/well (良い・良く) better (より良い)
bad/badly (悪い・悪く) worse (より悪い)
far (遠くに) farther (より遠くへ)
further (より遠くへ)
old (古い) older (より古い・年上の)
elder (年上の)

比較級は、語句の語尾の”-er”、あるいは語の前の”more”によって作ることができる。比較級の後ろに”than”をつければ、「AはBより◯◯だ」の意味で、比較の対象を表すことができる。

比較級の使い方: 比較級の不規則変化

3. 最上級の使い方

ある3つ以上の物事の中の最高(あるいは最悪)を示す最上級について、説明をしていこう。

3-1. 最上級の形の変化

比較級では形容詞・副詞に”-er”か”more”のどちらかをつけたのに対し、最上級では”-est”か”most”のどちらかを使う。比較級同様、文字数の少ない語は語尾に”-est”、文字数が多ければ語の前に”most”をつける。

まずは”-est”の用例から見ていこう。これは原形(元の形)に最上級を示す”-est”をつけるだけである。

原形 比較級 最上級
close (近い) closer (より近い) closest (最も近い)
cold (寒い) colder (より寒い) coldest (最も寒い)
fast (速い) faster (より速い) fastest (最も速い)
nice (良い) nicer (より良い) nicest (最も良い)
young (若い) younger (より若い) youngest (最も若い)

例文を見てみよう。

  • Tokyo is Japan’s largest city. (東京は日本で最も大きな都市です。)
  • She is the tallest person here. (彼女はここで最も背が高い。)

語数の多い形容詞・副詞は語尾の”-est”のかわりに、語の前に”most”をつけよう。

原形 比較級 最上級
beautiful (美しい) more beautiful (より美しい) most beautiful (最も美しい)
careful (注意深い) more careful (より注意深い) most careful (最も注意深い)
complicated (複雑な) more complicated (より複雑な) most complicated (最も複雑な)
seriously (真面目に) more seriously (より真面目に) most seriously (最も真面目に)
sophisticated (洗礼された) more sophisticated (より洗礼された) most sophisticated (最も洗礼された)
  • Cola is the world’s most popular beverage. (コーラは世界で最も人気の飲み物です。)
  • The most important thing is to get going. (最も大切なことは続けることです。)

尚、最上級は「一番の◯◯」を意味するため、「最上級+名詞」の際には冠詞”the”を一緒に使うことが多い。”the”にはその名詞を特定する機能があるからだ。冠詞についてさらに深く知りたい方は、『aとtheの違いがわかる!英語の冠詞を正しく選ぶ7ステップ』をご覧頂きたい。

3-2. 最上級の対象

比較級は”than”を使うことで、「AはBより◯◯だ」という比較の対象を表すことができた。

さて、最上級の場合は”than”に該当する語は存在しない。なぜなら最上級は何かの中で一番なので、その名詞の意味によって表現方法を変える必要があるのだ。

次の例では、その女性の美しさは「世界一」であると言っている。最上級の有無に関わらず「世界一」は”in the world”というため、ここでは”in the world”を使っているのだ。

  • She is the most beautiful lady in the world. (彼女は世界一美しい女性です。)

仮に”in the world”を抜いても、文自体は成立する。

  • She is the most beautiful lady. (彼女は最も美しい女性です。)

最上級の対象の表し方に注目し、他の例も見てみよう。

  • I am the biggest man of them. (私は彼らの中で最も大きな男性です。)
  • Today is the happiest day of my life. (今日は私の人生で最高に幸せな日です。)
  • He is the cleverest man I have ever met. (彼は私が会った中で最も賢いヒ人です。)

このように、最上級は前置詞と共に使われることが多い。前置詞については次のエントリーで詳細を解説している。より深く知りたい方はぜひともご覧頂きたい。

暗記不要!感覚で理解できる前置詞の使い方総まとめ[英語]

3-3. 不規則変化をする最上級

比較級と同様に、いくつかの形容詞・副詞は不規則な変化を伴う。次の表で確認しよう。

原形 比較級 最上級
good/well (良い・良く) better (より良い) best (最高の)
bad/badly (悪い・悪く) worse (より悪い) worst (最悪の)
far (遠くに) farther (より遠くへ)
further (より遠くへ)
farthest  (最も遠い)
furthest (最も遠い)
old (古い) older (より古い・年上の)
elder (年上の)
oldest (最も古い・最も年上の)
eldest (最も年上の)
  • The best reason to start a company is to make meaning. (会社を始める最も良い理由は意味を作ることです。)
  • This is the worst scenario I have ever heard. (これは私がこれまで聞いた中で最悪のシナリオです。)

最上級の使い方の基本は比較級とほとんど同じだ。比較級の基本をしっかりと抑えれば、最上級も難なく理解することができる。

比較級の使い方: 最上級の使い方

4. the+比較級, the+比較級

ここまで、比較級と最上級の基本的な用法について確認してきた。ここからは比較級の応用的な使い方について説明していこう。

はじめに紹介する用法は「the+比較級, the+比較級」である。これは、文字通り”The”の後に比較級を置き、コンマに続けてまた”The”と比較級を並べるという、かなり特殊な文法である。「Aすればするほど、よりBになる」といった意味がある。

次の例は「the+比較級, the+比較級」をそのまま当てはめている。

  • The smaller, the better. (小さければ小さいほど、より良くなる。)

比較級の後に主語や動詞を置くことも可能だ。

  • The larger a company is, the greater problems become. (会社が大きくなればなるほど、問題も増えていく。)

日本ではあまり教えられないが、「the+比較級, the+比較級」は会話やライティングで用いると非常に便利な用法だ。ぜひとも覚えておこう。

5. as as 構文

これまでの比較級とは対照的に、英語では「AとBは同じ」ことを表現することもできる。その代表例が”as as 構文”と呼ばれる用法だ。

5-1. as as 構文の基本的な用法

“as as 構文”は、”A as ◯◯ as B “で、「AとBは◯◯において同じ」の意味となる。◯◯の部分には形容詞か副詞は原形を使う。

比較級の使い方: as as 構文の使い方

次の例では、”tall (背が高い)”を2つの”as”で挟んでいる。1つ目の”as”の前(あなた)と2つ目の”as”の後ろ(私の兄)が、背の高さにおいて同じであることを表しているのだ。

  • You are as tall as my brother. (あなたは私の兄と同じ背の高さだ。)

尚、”as as 構文”は、これが無くても文章として成立している必要がある。先の例では”as… as my brother”を切り取っても文章が成り立つことが確認できる。

  • You are tall. (あなたは背が高い。)

比較級の使い方: as as 構文の見抜き方

5-2. as as 構文の応用的な使い方

“as as 構文”は、否定形と共に使うことができる。

  • The food is not as good as the one we ate yesterday. (この食べ物は、昨日私たちが食べたものと同じくらい悪いわけではない。)
  • She is not as smart as she appears to be. (彼女は、自分が見せかけているほど賢いわけではない。)

“as as 構文”の前に程度を表す副詞を置けば、より表現の幅を増やすことができる。

  • I am almost as fast as my brother. (私は兄とほとんど同じくらい速い。)
  • That guy is just as tall as you. (あの男は、君とちょうど同じくらいの背の高さだ。)

“as as 構文”の中には、非常に頻繁に使われるために熟語化しているものがいくつかある。まとめて覚えてしまおう。

  • as soon as possible (可能な限り速く)
  • as long as (〜する限り)
  • as far as I know (私が知っている限りでは)

“as as 構文”はTOEIC等の資格試験では頻出の文法事項だ。コツさえ覚えればさほど難しくないため、繰り返し練習して自分のものにしていこう。

比較級の使い方: as as 構文の見抜き方

6. 比較級の使い方〜上級編〜

最後に、比較級の成熟度をさらに上げたいハイレベルな英語学習者のために、比較級の使い方上級編をお届けしよう。これらは英文をより正確に読めるようになるだけでなく、英文ライティングを行う時に非常に重要になってくる。

6-1. センテンスの比較

比較級はこれまで確認してきたように、単語と単語の比較が多い。

  • Hana is more beautiful than Miku. (ハナは美久よりも美しい。)

しかし、比較級では単語のかわりに「主語+動詞」のセンテンスを比べることも可能だ。例を見てみよう。

  • I speak French better than he writes it. (彼のフランス語のライティングより、私の会話のほうが優れている。)

ここで比較されているのは、”I speak French (私がフランス語を話すこと)”と”he writes it (彼がフランス語を書くこと)”の2センテンスである。このようなセンテンス同士の比較も可能なのだ。

6-2. センテンスの省略

センテンス同士を比較級で比べる場合、後半のセンテンスの一部を省略することができる。次の例は一切の省略をしていないため、同じ表現を2度繰り返してくどい印象を与える。

  • She can speak English better than I can speak English. (彼女は私よりも上手に英語を話すことができる。)

ここでは、次のような3パターンの省略が可能だ。意味は同じだが、丁寧さの度合いが変わってくる。

  • She can speak English better than I can. (普通)
  • She can speak English better than I. (フォーマル)
  • She can speak English better than me. (カジュアル)

副詞を使った省略パターンも可能だ。

  • There is higher unemployment in the south than in the north. (南部は北部よりも高い失業率である。)

6-3. 仮定法+比較級

仮定法と共に比較級を使うことで、最上級よりもさらに高い程度を表すことができる。例えば次の例は、直訳をすると「これ以上幸せになれない」だ。これはすなわち、今が最高に幸せであることを意味している。

  • I couldn’t be happier. (最高に幸せです。)

この用法は、基本的に現在のことについて述べる場合が多く、また書き言葉よりも話し言葉に使われることが多い。

  • Couldn’t be worse. (最悪だ。)

仮定法に関しては『仮定法は過去形と同じ仕組みでできている! 使い方のすべてを超わかりやすく解説してみた』でさらに深く解説をしているので、興味がある方はご覧頂きたい。

これら上級編の比較級は高い文法知識を披露できる一方、正しく理解していないと使い方を間違えやすい。文法ミスのある文を書くことは稚拙な英語よりも相手に悪い印象を与えるため、会話やライティングは自分の身の丈にあったレベルの文法を使おう。

7. 比較級まとめ

比較級は中学校で習う初歩的な文法だと思われがちだが、その使い方は意外と奥深い。しかし決して複雑なわけではなく、その仕組はいたってシンプルだ。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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