DUOはTOEICに不必要!?DUOがスコアアップに直結しない理由

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発売は15年前ながらも、未だにAmazonの英単語カテゴリーで1位を取り続けている単語帳が「DUO3.0」だ。この、「デュオ」と読む一見変わった参考書が、大ベストセラーとなって英語学習者の心を掴み続けている。

しかし、DUOは全TOEIC受験者に相性の良い単語集ではない、という立場をトイグルでは取っている。

本稿ではDUOの長所と短所を分析しつつ、DUOがTOEICに向かない理由を述べていきたい。対案として、TOEICスコアアップにおすすめの単語集も紹介していこう。

1. DUO3.0の特徴

DUO3.0とTOEIC

DUOは『英語圏で実際に使われている標準的な英語を体現する』ことをテーマに作られた、日本人向けの英語の単語集である。

それまで発売されていた暗記型の単語集とは一線を画する構成となっており、コミュニケーション志向の強まる社会人ビジネスパーソンから多大な支持を受けている。

DUOが単語集として優れている理由は、大きく次の3つの点にある。

1-1.「例文→単語」で覚える設計

多くの単語帳は、まず英語の単語がズラズラと並んでおり、そこに意味や例文がおまけのように付いた形となっている。DUOはその逆で、はじめに見出しの例文が記され、そこで使われている単語を覚えていく、というアプローチを取る。

例を見てみよう。

Obviously, the advertisement is aimed at teenagers.

  • obviously: 明らかに
  • advertisement: 広告
  • aim: …を(…に)向ける
  • teenager: 10代の若者

(出典: DUO3.0 273ページより)

このように例文が先に来る構造のため、文脈の中から単語を覚えることができるのだ。話し言葉・書き言葉を問わず英語はすべて文章の中で使われるのだから、文脈を使って学習することは合理的と言える。

1-2. 辞書並に詳しい解説

一般的な単語帳は、その単語の意味が日本語で2〜3書かれている程度で終わっているものが多い。

しかしDUOでは、意味だけでなく同義語・反義語・熟語・語源など、その語に関する実に様々な解説がされている。

先の”obviously”の解説を見てみよう。尚、発音記号等一部は省略している。

obviously

  • (副) 明らかに (clearly, evidently, plainly)
  • obvious (形) 明らかな (clear, plain, evident, distinct, manifest)
  • <oblivious (気づかない)>

(出典:DUO3.0 273ページより)

このように、解説は辞書と同レベルのクオリティとなっている。同義語が英語で載っているため、英英辞典を使った学習に近い効果も得ることができる。

1-3. 英語中級者向け

DUOは、達成可能レベルとして次の4つの目安を掲げている。

  • TOEIC: 600〜780点
  • 大学入試: 偏差値58〜65
  • TOEFL: 60〜90点
  • 英検: 準1級

ここで見るように、DUOは初心者向けの単語帳ではない。英語をある程度勉強し、さらなる飛躍を求めたい中・上級者向けに作られていると言えよう。

DUOは実践的な英語力を伸ばしたい、中・上級者向けの単語集だ。文脈を活用した、これまでにない単語学習を体験することができる。

2. DUOをTOEIC教材として使う際の長所

DUO3.0の長所

 

はじめに、DUOをTOEIC用教材として使う場合の長所を検証していこう。

冒頭でDUOはTOEIC対策に不向きであると述べた。しかし、一部のTOEIC受験者はDUOを活用することで、スコアを上げることは可能だ。

2-1. DUOはTOEIC600〜780点に必要な語彙をカバーしている

TOEIC学習者にとって最大の懸念は、DUOとTOEICの出題範囲にある。せっかく覚えた単語が本番で出題されないのでは、無駄な努力に終わってしまう。

DUOに関しては、収録されている単語が概ねTOEICに出題される、と考えてしまっていいだろう。『DUO3.0はどのくらいTOEIC頻出単語をカバーしているのか?』ではDUOと市販のTOEIC単語集を比較し、その重複度合いを検証している。

DUO自身が「TOEIC600〜780点が達成可能レベル」と言っているように、市販のTOEIC600点向け参考書・700点向け参考書の両方に収録されている語の、約80%がDUOでカバーされていた模様だ。

実際にDUOの単語を見てみても、TOEICでよく見かけるものとさほど違わない印象を覚えた。その意味で、DUOで覚えた単語が全くの無駄になることはないと言える。

2-2. 英単語を英語で理解し覚えられる

真の英語力とは、脳内の思考を英語で行い、それを英語でインプット⇔アウトプットできる力に他ならない。日本語と英語は言語構造が全くことなるにもかかわらず、日本人のほとんどが未だに翻訳に頼った学習を行っている。

TOEICは、このような英語で英語を考える力の基礎を求められるテストだ。一切の日本語が使われず、制限された時間内に大量の問題を解く以上、いちいち日本語で解釈をしている時間的余裕はない。

DUOの優れた点は、英語例文を使って文脈で単語を覚えられるため、他の単語帳に比べて英語の解釈力が鍛えられやすいところにある。豊富な反義語や同義語も英語のみで紹介されているため、脳内の英語の世界観を広げることができる。

時間はかかるものの、DUOで英語力そのものを高めることで、結果的にTOEICのスコアを伸ばすことができるのだ。

TOEIC学習において、DUOを使うことが無駄な努力で終わることはない。必要な基本単語はカバーされ、なによりTOEICで必要とされる、英語を運用する能力を高めることができるからだ。

3. DUOをTOEIC教材として使う際の短所

DUO3.0の短所

これまで、DUOの特徴及び、TOEIC教材として使う際の長所について検討してきた。次に、DUOがTOEIC対策に向かない理由を3点ほど指摘したい。

3-1. TOEIC対策単語帳として設計されていない

当たり前の話ではあるが、DUOはTOEIC用の単語帳として設計されていない。そのため、市販のTOEIC用参考書にあるようなパート別での頻出単語紹介や、目標スコア別に覚えるべき単語リストなどが一切書かれていない。

TOEICは出題範囲が多い試験であるため、多忙なビジネスパーソンは要点を絞って学習する必要がある。よほどTOEIC慣れしている人ならともかく、一般の学習者がDUOの中から学習すべき単語の優先順位を見分けることはできないだろう。

その意味で、DUOはTOEICスコアアップの遠回りになると言わざるを得ない。

3-2. DUOの例文はTOEICぽっくない

DUOの優れた点がその例文にあることは、『2-2. 単語を英語で覚えられる』で既に紹介した。

しかしながら、DUOの例文はTOEICで出題されるものとは、難易度・内容ともに異なる印象を受ける。平たく言えば、TOEICっぽくないのだ。

例を見てみよう。

Johnson was appointed as a goodwill ambassador to foster mutual understanding between the two nations.

(両国の相互理解を深めるために、ジョンソンさんが親善大使に任命された。)

(出典: DUO3.0 440ページより)

この例文は、少なくともリスニングパートに出てくるとは考え難いし、Part6(長文内単語穴埋め)やPart7(長文読解)で使われる英文とも違う印象を受ける。

強いて言えば、Part5(単語穴埋め)の語彙問題で使われそうな一文ではあるが、実際は選択肢以外はもっと難易度の低い単語が使われているのではないだろうか。

DUOは例文を元に学習する構造である以上、例文がTOEICと乖離していると、高い学習効果を得れるとは言えない。

3-3. 音声CDは別売り(高い)

DUOには音声CDが付属しておらず、別途購入しなくてはならない。DUO本体の価格が1,200円に対し、別売りCDは2,800円もするため、両方を揃えると4,000円を支払う必要がある。

TOEICはリスニングとリーディングが同じ比率で出題されるため、単語はそのどちらにも応用できるよう準備しなくてはならない。そのため、市販のTOEIC用単語集のほとんどには付属CDがついており、目と耳の両方で学習できるようになっている。

DUOをTOEIC対策で使うならCDは必須なため、大きな出費を伴わなくてはならない。TOEICスコアアップのためには、他にも問題集や模試が必須なため、予算配分が難しい学習者もいるだろう。

DUO自体は極めて優れた単語集だが、これまで見てきたように、TOEIC対策用としては必ずしも相性が良いとは言えない。

4. 結論: DUOをあえてTOEIC対策に使う必要なし

DUO3.0とTOEIC

これまで、TOEIC学習用としてのDUOの長所と短所を考えてきた。これまでの議論をまとめると、次のようになる。

*TOEIC対策におけるDUOの長所

  • TOEIC600〜780点に必要な語彙をカバーしている
  • 単語を英語で覚えられる

*TOEIC対策におけるDUOの短所

  • TOEIC対策単語帳として設計されていない
  • DUOの例文はTOEICぽっくない
  • 音声CDは別売り(高い)

結論として、DUOはあえてTOEIC対策用に選ぶ必要はなく、もし使いたいならサブ教材として活用と良いだろう。

例えば、TOEICの勉強をしすぎてマンネリ化した時の気分転換や、TOEICの先に実際のビジネスシーンでの英語使用を考えている場合の基礎力づくりには、最適な一冊と言える。

TOEICで最短でスコアアップを目指しているならば、DUO以外の単語集を購入することをおすすめしたい。

5. TOEICにおすすめの単語集

最後に、TOEIC対策におすすめの単語集を紹介しよう。

単語帳の中でもトイグルがおすすめするのが、カリスマ予備校講師関正生氏による「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語」だ。

この単語帳では、収録単語1つ1つに対し、語源やTOEICでの出題傾向などが解説されてる。非常に丁寧な説明のため、特にTOEIC初級者におすすめしたい一冊である。

次に紹介する単語帳が、「新TOEICテスト スーパー英単語―5人のエキスパートが選んだ3000語」だ。TOEIC指導のパイオニア教師5人が厳選した3,000語が、重要度順に5段階評価されて掲載されている。

筆者もかつてTOEIC初級学習者だった頃、この本で必死に勉強をした記憶がある。初級者から850点前後を目指す方まで、幅広く使っていただける一冊であろう。

尚、繰り返しになるが、DUOはTOEIC学習には向かないだけで、単語集としては非常に優れた一冊である。TOEIC以外の英語に興味がある方は、ぜひとも試してみよう。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

*記事内のAmazonリンクはアソシエイトリンクを使用しています。

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