代名詞とは|例文でわかる英語の代名詞7種類の使い方

アイキャッチ-one,another,the others

代名詞とは、前の文章に登場した名詞を簡略化して表現できる語句のことを言う。同じ名詞を繰り返し使わずに表現できるので、英語の会話・文章をより円滑にする役割を持っている。

トイグルでは、わかってそうで意外と忘れている英語の代名詞の使い方を総まとめにした。

代名詞は頻繁に使われるがゆえにバリエーションも豊富なので、英語初級者はもちろん、上級者も今一度確認しておこう。文法ミスを理解することは、リーディング・リスニング力の向上にもつながるのだ。

それでは、代名詞の世界に足を踏み入れてみよう。

1. 代名詞とは何か?

はじめに、これから代名詞を学んでいくにあたって必要な基礎知識をおさらいしていこう。英語を学ぶのは大学以来という方は、ぜひとも学生時代に戻ったつもりで読んでいただきたい。

1-1. 代名詞の定義

代名詞は、名詞の一部を構成する特定の語句のことを言う。

名詞はモノ・コト・ヒトの名称を表す機能をもつ単語のことを言い、例えばbook(本)、water(水)、Tokyo(東京)など、世の中のあらゆる呼称は名詞という文法的なカテゴリーに属している。

すべてのモノ・コト・ヒトを名詞で表現できるのであれば、英語は名詞だけで足りてしまうだろう。

しかし、人間は言葉をより簡潔に使いたいと願う生き物である。もし名詞のみでしか名称を表すことができないなら、同じ単語を何度も使わなくてはならず不便だ。

そこで、名詞の使い方をより円滑にするために代名詞が生まれたのだ。

ロングマン現代英英辞典によれば、代名詞(pronoun)は次のような定義がされている。

a word that is used instead of a noun or noun phrases, such as he instead of Peter or the man, or it instead of the car.

(名詞、あるいは名詞節の代わりに使われる言葉。例えばPeter(ピーター)あるいはthe man(その男)の代わりにhe(彼)、the car(その車)の代わりにit(それ)。)

(ロングマン現代英英辞典)

平たく言ってしまえば、代名詞は日本語の「あれ・これ・それ」に該当するような言葉である。

尚、名詞全般の詳細は「可算・不可算本当に理解してる? 英語の名詞のすべてを超わかりやすく説明してみた」で紹介している。より深く学習したい方は、こちらもご覧いただきたい。

1-2. 代名詞の種類

代名詞はスムーズな英語の使用に必要不可欠だ。名詞は文中で最も多く使われる品詞なので、必然的に代名詞が使われる割合も多い。

基本的に、英語の代名詞は次の2つの役割を持っている。

  • 「わたし」と「あなた」を指す
  • 既に言及されたモノ・コト・ヒトを表す

これらをベースとし、トイグルでは代名詞を次の6種類に分類した。

  1. 人称代名詞
  2. 代名詞 It
  3. 代名詞 There
  4. 指示代名詞
  5. 不定代名詞
  6. 再帰代名詞

代名詞の分類方法は、文法書によって異なる定義がされていることがある。

しかし我々は言語学者を目指しているわけではなく、英語を使えるようになりたい学習者だ。厳密な定義にこだわるよりも、代名詞の使い方そのものを理解するほうが重要であることは、言うまでもない。

2. 人称代名詞

代名詞の中核をなす考え方が人称代名詞である。これは我々が中学校で習う、I-my-me-mine (私、私の、私に、私のもの)を指す語句のことを言う。

2-1. 人称代名詞とは?

人称代名詞は言葉で説明するよりも、視覚的に確認するほうがわかりやすい。次の表は英語の人称代名詞をまとめたものである。

  主格(主語) 目的格(目的語) 所有格 所有代名詞
1人称(自分自身) 単数 I (私) me (私に) my (私の) mine (私のもの)
複数 we (私たち) us (私たちに) our (私たちの) ours (私たちのもの)
2人称(相手)  単数 you (あなた/あなたたち) you (あなたに/あなたたちに)  your (あなたの/あなたたちの) yours (あなたのもの/あなたたちのもの)
複数
3人称(他人・モノ)    単数(男性) he (彼) him (彼に) his (彼の) his (彼のもの)
単数(女性) she (彼女) her (彼女に) her (彼女の) hers (彼女のもの)
単数(モノ) it (それ) it (それに) its (それの) (使用されない)
複数(すべて)

they (彼らの/彼女らの/それらの)

them (彼らに/彼女らに/それらに) their (彼らの/彼女らの/それらの) theirs (彼らのもの/彼女らのもの/それらのもの)

人称とは、話し手とその代名詞の距離感を示す。

I (私)とWe(私たち)は話し手自身を表しており、最も距離が近いことから1人称と呼ばれる。You(あなた/あなたたち)は話している相手を指すので2人称。He(彼), She(彼女), it(それ)、またこれらの複数形であるtheyは比較的距離感が遠いとみなされるので、3人称と言う。代名詞以外のすべての名詞も、3人称に属する。

単数・複数は、その代名詞の数を表す。単数は1つだけのモノ・コト・ヒトを指し、2つ以上になると複数となる。

主格・目的格・所有格は、その代名詞の使われ方を指す。主格は文の主語、目的格は目的格、そして所有格は名詞の所有関係を示す。

主格のYouが単数・複数で同じ形だったり、3人称・単数の所有格と所有代名詞で同じ形のhisが使われていたりと、カタチの変化が実にトリッキーである。はじめはびっくりするかもしれないが、たくさんの英文を読んだり聴いたりしているうちに、脳が自然と覚えてくれる。

2-2. 「わたし」と「あなた」を指す人称代名詞

ここでは代名詞の1人称と2人称、すなわちI (わたし)と You(あなた)の使い方を、3つの格及び所有代名詞ごとに説明しよう。

*主格(主語)

主格は主語として使われる際の形のことを指す。普通の名詞を主語にする時のように、シンプルにこれらの単語を文頭に持ってくればよい。

I have a pen. (私はペンを持っています。)

You should go to the library everyday. (あなたは毎日図書館に行った方がいい。)

*目的格(目的語)

次は目的格(目的語)として使う例だ。目的格と主格では語の形が変わる点に注意しよう。

The professor advised me to go to the library. (先生は私に図書館に行くよう助言した。)

My boss gave you cookies. (私の上司はあなたにクッキーをあげた。)

*所有格

所有格は他の名詞と組合せ、その名詞の所有者を表す。

This is my pen. (これは私のペンです。)

Those are your books. (あれらはあなたの本です。)

*所有代名詞

所有代名詞は、主語の単語の所有者を表現する。

This bag is mine. (このバッグは私のものです。)

Those files are yours. (あれらのファイルはあなたのものです。)

IとYouはそれぞれ複数形も持つが、語の形が変わるだけで使い方は一緒だ。練習問題等で試してみて欲しい。

日本語では、性別・年齢・話し相手・場面によって様々な1人称を使い分ける。僕、私、俺、わたくし、うち、筆者、当方など、実に多彩な表現が可能だ。対照的に、英語の1人称はIのみである。話し相手が部下でも大統領でもいつでも使う1人称はIのみである。

2-3. 既に言及されたモノ・コト・ヒトを表す人称代名詞

3人称の代名詞は、既に言及されたモノ・コト・ヒトを「彼」や「あれ」のように言い換える際に使われる。先と同じように、4つの用法ごとに確認していこう。

*主格(主語)

まずは主格(主語)として使われる場合の例を見てみよう。

I met Tom yesterday. He looked tired. (私は昨日トムに会いました。彼は疲れているように見えました。)

Tom(トム)は男性なので、男性を表す代名詞He(彼)を使っている。前に言及されたヒトが女性であれば、She(彼女)を使おう。

I have a lot of work. It makes me tired. (私はたくさんの仕事がある。それは私をクタクタにさせる。)

モノ・コトを言及する際に使われる代名詞はIt(それ)だ。

複数形の3人称は、モノ・コト・ヒトに関係なくすべてTheyを使う。

I saw my classmates yesterday. They were going to the library. (私は昨日、クラスメートを見かけました。彼ら(彼女ら)は図書館に行くところでした。)

ここではクラスメートが男性なのか女性なのか、それとも男女混合なのかはわからないが、どちらにせよTheyを使うことには変わりない。

それを「彼ら」と「彼女ら」のどちらに翻訳するかは日本語の問題なので、英語の学習の本質には関係ない。

*目的格(目的語)

目的格の例も見てみよう。複数形ではヒト・モノ・コトに関係なくthemを使う。

Jiro was in the gym. I told him to go back home soon. (二郎はジムにいました。私は彼にすぐ帰宅するよう言いました。)

Kathy bought an ice cream. But she forgot to keep it in a freezer. (キャシーはアイスクリームを買いました。しかし、彼女はそれを冷凍庫に入れるのを忘れていました。)

*所有格

所有格は他の名詞と組合せ、所有者を表す。1人称・2人称の時と使い方に何の代わりない。

This is his pen. (これは彼のペンです。)

Those are her books. (あれらは彼女の本です。)

*所有代名詞

最後に、3人称の所有代名詞の使い方を紹介しよう。theirsはトモコとヒロシのことを指している。

Tomoko and Hiroshi went for shopping. The food is theirs. (トモコとヒロシは買い物に行った。その食べ物は彼らのものだ。)

人称の違いで語の使い方自体は変わらない。しかし、IとYouが特定の人物(自分・相手)を指すのに対し、他の3人称の代名詞は以前に出てきたモノ・コト・ヒトに言及する違いに注意しよう。

3. 代名詞 It

これまで、人称代名詞の使い方に関して議論してきた。自分自身や相手、さらには以前出てきたモノ・コト・ヒトに言及できる代名詞は、同じ名詞を何度も使う手間を省ける便利な文法である。

次に、代名詞”It”の使い方をさらに深堀りしてみよう。

3人称単数でモノ・コトを表す時に使われたItは、様々な事象を表現できる非常に便利な代名詞である。ここでは、実際によく使われる次の4つの用例を解説していこう。

  1. 時間を表すIt
  2. 天候を表すIt
  3. To以下を表すIt
  4. That以下を表すIt

3-1. 時間を表すIt

時間や日時を表現する際、主語にはItが使われる。

この場合のItは以前に出てきたモノ・コトに言及するわけでも、「それ」という意味があるわけでもない。日本語には存在しない概念なのでわかりにくいが、時刻を表す際の決まり文句として覚えておこう。

It is 9 o’clock now. (今、9時ちょうどです。)

3-2. 天候を表すIt

Itは、天候を表す際に用いることもできる。

It is raining now. (今、雨が降っています。)

Is is sunny. (晴れています。)

3-3. to以下を表すIt

主語が長くなることを防ぐために、Itを仮の主語にし、実際の主語を文章の後半に置くことができる。中学校で習ったIt…for…toの構文がこれに当たる。

It is easy for me to learn English. (英語を学ぶことは私にとって易しい。)

パッと見の主語はItであるが、これは直前の文章のモノ・コトを指しているわけではない。Itはto learn Englishのことを指すので、やや乱暴な解釈をするなら、It = to learn Englishとなる。従って、この例文は以下のように書き換えることが可能だ。

To learn English is easy for me. (英語を学ぶことは私にとって易しい。)

尚、これまで「頭でっがちの主語は嫌われるので、極力Itで置き換えた方がいい」と習った方もいるかもしれない。

これは間違えではないのだが、英語では主語が動作の主体を表すので、意味のないItを主語にすることが必ずしも良い選択とは言えない。

3-4. that以下を表すIt

同様に、that以下でつながれた文章を仮主語Itで置き換えることも可能だ。

It pleases me that he should want to talk about his work. (彼が仕事について話すであろうことは、私にとってとても嬉しいことだ。)

Itはhe should want to…を指す。もっとも、that以下に文章をつなげてそれを仮の主語itでつなげる文体は、話し言葉ではほとんど用いられない。書き言葉で使われ、客観的にその物事を述べているような印象を相手に与える。

尚、ややテクニカルではあるが、先の例文は以下のように書き換えることも可能だ。

That he should want to talk about his work pleases me. (彼が仕事について話すであろうことは、私にとってとても嬉しいことだ。)

大学受験で苦戦した記憶がある方もいるだろう。しかし、残念ながら日常生活でこういった文体を見ることは滅多にない。

紹介した4つのItは、日本語に翻訳できるような意味を持っていない。無理やり日本語訳で覚えるより、Itの役割を理解するようにすれば、英語の意味は自然に頭に入ってくる。はじめは難しいかもしれないが、日本語を介さないで英語を解釈する習慣がつくと、英語を英語で考える力がついてくる。

4. 代名詞 There

Thereは「そこ」の意味で使われる副詞だ。

しかし、Thereを代名詞として使うことで何か新しい情報を伝えたり、発言内容を強調することもできる。主に使われる場面は次の3つだ。

  1. 存在を示す
  2. 出来事を示す
  3. 数や量を示す

はじめに代名詞Thereの基本的な使い方を紹介した後、3つの用法を見ていこう。

4-1. 代名詞Thereの基本的な使い方

代名詞Thereは、日本語に強いて訳すなら「〜がある」となる。Thereの後にはbe動詞を使う場合が多く、名詞の数に合わせてbe動詞の形を変化させる。

There is an apple on the table. (テーブルの上にリンゴが1つあります。)

There are two books on the table. (テーブルの上に本が2つあります。)

be動詞以外でも、助動詞や一部の動詞(appearやseem)を使うこともできる。

There might be a problem. (問題があるかもしれない。)

There seems to be confusion in the city. (その街に混乱が生じている模様だ。)

代名詞のThereには、聞き手にその情景を思い浮かべさせる効果がある。従って、新しい情報や意味の強調のために使われるのだ。

4-2. 存在を示す

代名詞Thereの用例を見ていこう。1つ目は文字通り「〜がある」を意味する、存在を示すthereだ。これは物質的な空間にモノがあるだけでなく、心理的に何かが存在する場合も含まれる。

There were a few students who kept chatting in the library. (図書館でずっと喋ってた学生が2〜3人いた。)

There are many opportunities. (たくさんの機会がある。)

4-3. 出来事を示す

代名詞Thereを使って、出来事やイベントがあることを表現することもできる。

There is a meeting every Monday. (毎週月曜日にミーティングがある。)

There is an election this month. (今月、選挙がある。)

4-4. 数や量を示す

代名詞Thereは数や量を示すこともできる。

There are twenty of us. (私たちは12人です。)

There is so much immorality. (不道徳な行為がはびこっている)

Thereは会話・ライティングの両方で使える非常に便利な単語だ。使い方は非常にシンプルなので、ぜひ理解するようにしよう。

5. 指示代名詞 this, that, these, those の使い方

これまで、人称代名詞、代名詞It、そして代名詞Thereの使い方を紹介してきた。これらは英語のちょっとした表現をよりシンプルに言い換えてくれる語句である。

次に、より具体的に何かのモノ・コト・ヒトを指す代名詞を説明しよう。日本語で言う「これ」、「あれ」に当たる、非常に便利な語句だ。

5-1. 指示代名詞とは?

専門用語を使うと難しく聞こえるが、指示代名詞は中学校で習うthis, that, these, thoseのことを指す。thisは手に届くような身近なものを、thatはより遠くのものを指す。theseとthoseはそれぞれの複数形だ。

  単数 複数
近い this (これ) these (これら)
遠い that (あれ) those (あれら)

5-2. 物質的な何かを指す時

thisやthatが最もよく出てくるパターンは、実際に物質的に存在するモノ・コトを指して主語として使う場合である。

This is an apple. (これはリンゴです。)

That is my book. (あれは私の本です。)

These are his T-shirts. (これらは彼のT-シャツです。)

Those were the machines she developed. (あれらは彼女が開発した機械です。)

this/theseは身近、that/thoseは遠い何かを指し示す際に使われるが、その距離感に明確なルールがあるわけではない。一般的に、自分の手の届く範囲であればthis/theseを使う場合が多いように見えるが、あくまで話し手の感覚に依存するところが多い。

5-3. ヒトを紹介する時

Thisは人を紹介する時にも使われる単語だ。自分の身内を「こちらは◯◯です。」と言って相手に紹介するような場面で使われる。

This is my secretary, Hitomi. (こちらは私の秘書の、ヒトミです。)

尚、学校英語ではThisを「これ」という日本語で覚えるので、英語は人間を「これ」扱いする酷い言語だと思われた方もいるかもしれない。しかし「これ」はあくまで日本語の都合であって、紹介の場面で使われるThisに人を見下しているようなニュアンスは込められていない。そういう意味で、Thisを「これ」と翻訳することは、本質的には正しいとは言えないのかもしれない。

5-4. 既に出てきたモノ・コト・ヒトに言及する時

this/these、that/thoseを名詞と共に使うことで、既に出てきたモノ・コトをより明確に指し示すことができる。theに近い使い方と言えよう。

I wrote a new book called The Art of Entrepreneurship. This book reflects my experience as a entrepreneur.

 (私はThe Art of Entrepreneurshipというタイトルの新しい本を書きました。この本は起業家としての私の経験を反映しています。)

これは代名詞というより冠詞の使い方に近いので、詳細は別のエントリーで説明しよう。

ThisやThatは英語で非常によく使われる言葉だ。特に英会話初級者は、実際に身振り手振りでthisを使えば、レストランの注文なら可能だ。

6. 不定代名詞 one, another, other, the otherの使い方

次に紹介する項目が不定代名詞、いわゆるone, another, other, the otherの使い方だ。

これらは日本語に存在しない概念であることに加え、冠詞(aやthe)の使い方をベースにしているため、多くの日本人は非常に難解なように見える。

トイグルでは、図を多く使うことで視覚的にこれらを理解できるように説明しよう。TOEICでもPart5の単語問題で出てくることが多いため、必須の項目といえる。

6-1. Oneの使い方

Oneはone, two, three…のoneと同じ綴りだが、代名詞として使う場合には「それ」の意味を持つ。

Itに近いが、Itがモノ・コト・ヒトを特定するのに対し、oneは不特定のモノ・コト・ヒトを指す違いがある。比べながら検討してみよう。

I have lost my wallet. Did you see it? (私は財布をなくしてしまった。あなたはそれ(=私の財布)を見かけましたか?)

I have lost my wallet. I need to buy a new one. (私は財布をなくしてしまった。新しいそれ(=財布)を買う必要がある。)

itは直前に出てきたモノ・コトそのものを指すため、上の例ではmy wallet(私の財布)のことを言っている。これに対しoneには特定をする機能がないので、ここでは(別ブランドでもなんでもいいので)財布が必要ということを言っている。

oneは「同じ種類の1つを指す」機能があるので、例えば2つ以上ある選択肢の中から、どちらか1つに言及する場合に有効だ。

A: Which one do you prefer?  (どちらのモノがお好みですか?)

B: I like this one. (こちらのほうがいいなぁ。)

代名詞の使い方:

6-2. Anotherの使い方

Anotherは不特定のモノからランダムに1つを選ぶイメージを持つ。今選んでいる何かを追加する際にも使われる。日本語では「別の」と翻訳される事が多い。

Another is beef stroganoff. (もう1つはビーフストロガノフです。)

I need another cup of coffee. (もう一杯のコーヒーが必要だ。)

代名詞の使い方:

6-3. Otherの使い方

otherはanotherがいくつか複合したイメージがあり、所有格としてのみ使われる。anotherと同じく不特定多数のモノを母体とし、そこから2つ以上を選ぶイメージだ。例を見てみよう。

Other interesting castles are found nearby in Paris. (パリの近くに、他の興味深いお城を発見することができる。)

otherを使用してること、さらにcastleに複数形の-sがついていることからも、話し手は「興味深いお城」は2つ以上想像してることがわかる。

ここでanotherを使うこともできるが、その際話し手はいくつかある「興味深いお城」のうち、ランダムな1つを想像していることを意味する。

Another interesting castle is found nearby in Paris. (パリの近くに、他の興味深いお城を発見することができる。)

日本語の翻訳だと意味の差が見られないが、厳密なニュアンスの違いはおわかりいただけただろう。

Otherは複数形の-sをつけることで、主語あるいは目的格(目的語)として利用することもできる。

I have read a few books. But they are not helpful. I need others. (2~3冊の本を読んだ。しかしそれらは役に立たなかった。他の本が必要だ。)

この例は、既に本を読んで、さらに別の本が欲しいと言っている場面だ。

I need another book.で「別のもう一冊が欲しい。」と言うことも可能だが、話し手はothersを使っていることから、複数の本が欲しい状況であることがわかる。

代名詞の使い方:

6-4. The otherの使い方

otherにtheをつけるとthe otherとなる。theは物事を特定する機能があるため、the otherは話し手が多数の選択肢の中の特定の1つを選んでいる状況となる。

I have two books. One is about linguistics. The other is about statistics. (私は二冊の本を持っている。一冊は言語学に関するもの。もう一つは統計学に関するもの。)

モノが2つある場合は、1つ目をone、2つ目をthe otherで表現する理由はおわかりいただけるだろうか?

まず、はじめの1つを指す単語はoneだ。2つしかないので、残ったもう1つは特定をすることができる。従って、the otherが最も適した表現となるのだ。

代名詞の使い方:

仮に、対象のモノが3つ以上ある場合を想定しよう。

I have three books. One is about linguistics. Another is about marketing. The other is about statistics. (私は三冊の本を持っている。一冊は言語学に関するもの。もう一冊はマーケティング。残りの一冊は統計学に関するもの。)

同様に、1冊目はoneで表す。この時点で2冊が残り、そのうち片方を述べるにはanotherを使う。残りは一冊しかなく、それは特定できることを意味するので、the otherが正解だ。

さらに、はじめの1冊を指定し、残りの2冊を一括りにして特定する方法もある。

I have three books. One is about linguistics. The others are about statistics. (私は三冊の本を持っている。一冊は言語学に関するもの。残りは統計学に関するもの。)

一冊目はoneだが、残りの2冊は同じ統計学の本で特定しているので、複数形の-sをつけたothersに特定する機能を持つtheをつけ、the othersだ。

代名詞の使い方:

6-5. One, another, other, the otherまとめ

慣れるまで時間がかかるかもしれないが、これらは英語で正しく意味を伝えるために必須の代名詞である。これまでの説明をまとめたのが次の2つの表と図だ。

  形容詞 代名詞
単数 another pen (is) another (is)
複数 other pens (are) others (are)
単数 the other pen (is) the other (is)
複数 the other books (are) the others (are)

代名詞の使い方:

One, another, other, the otherは決して簡単な語句ではない。しかし暗記に頼っている限り、英語を実践的に使えるようにはならない。本稿で説明したようなイメージを使って練習すれば、必ず感覚的に理解できるようになる日が訪れる。

7. 不定代名詞

どんな言語でも、特定のヒト・モノ・コトの名前を言いたくない、言う必要がない、あるいは知らない場合がある。日本語でも「誰か」や「何か」といった言葉を使うことができるだろう。

英語でこのような機能を持つ語彙は不定代名詞と呼ばれ、anybody, someone, everything, nobodyのような語句がそれに該当する。スムーズな英語には欠かせない不定代名詞の使い方を、学んでいこう。

7-1. 不定代名詞とは?

英語の不定代名詞は、日本語よりもはるかに多い12種類が存在する。その形は対象がヒトかモノ・コトで分かれ、さらに使用される文脈によって適切な語句が変わる。次の表を見てみよう。

  ヒト ヒト モノ・コト
否定・疑問文で使用 anybody (ある人) anyone (ある人) anything (ある事)
肯定文で使用 everybody (すべての人) everyone (すべての人) everything (すべての事)
語句そのものが否定文を作る nobody (誰も~でない) no one (誰も~でない) nothing (何も~でない)
肯定文で使用 somebody (ある人) someone (ある人) something (ある事)

no oneのみ、noとoneで2つの語句に分かれている点に注意しよう。

7-2. 不定代名詞の基本的な使い方

不定代名詞は、主格(主語)及び目的格(目的語)で使う場合が一般的である。

Everybody in the room needs to submit Form A by the end of today. (この部屋のすべての人は、フォームAを今日の終わりまでに提出する必要がある。)

I didn’t see anyone yesterday. (昨日、誰にも会っていない。)

I have nothing to do today. (今日は何もすることがない。)

ヒトに関する不定代名詞は、所有格として使うこともできる。

I was given a room in someone’s house. (私は誰かの家の部屋を与えらた。)

モノ・コトに関する不定代名詞を所有格として使いたい場合は、前置詞ofを使おう。

the influence of something (何かの影響)

主格(主語)で使う場合、どの不定代名詞も3人称単数扱いとなる。つまり、be動詞であればis/was、普通動詞であれば語尾に-sをつける必要がある。

Is anyone in the room? (その部屋に誰かいますか?)

Everyone knows the news. (誰もがそのニュースを知っている。)

ただし、不定代名詞を代名詞で参照する場合は、3人称複数のtheyを使う場合が一般的だ。

Everyone knows the news. They are being surprised. (誰もがそのニュースを知っている。みんな驚いている。)

7-3. everybody/everyone/everythingの使い方

everybody/everyone/everythingは、everyの使い方を知れば簡単に理解することができる。

everyは日本語に訳すと「すべての」を意味する形容詞で、その対象の物事に1つずつ焦点を当て、結果的にすべての物事に言及するイメージを持っている。

代名詞の使い方:

everybodyとeveryoneはヒトを表す。尚、everybodyとeveryoneはほぼ同様の意味だと思ってもらって差し支えない。

Everybody in this room likes sushi. (この部屋の誰もが寿司が好きです。)

代名詞の使い方:

「7-2. 不定代名詞の基本的な使い方」で、everyのつく不定代名詞が「すべて」を意味するにも関わらず、3人称単数扱いをすることを説明した。その理由は、everyがあくまで1つ1つのモノ・コト・ヒトに焦点を当てるからである。

everythingは対象がモノ・コトに変わるだけで、everybodyと同様の使い方をすることができる。

7-4. somebody/someone/somethingの使い方

somebody/someone/somethingは、someのイメージを理解することが重要だ。

someは日本語では「いくつか」の意味があり、話し手はたくさんある何かの中の一部分の存在を思い浮かべている状況だ。何かがそこに「ある」ことは確実だが、それが何なのかややはっきりしない場合、あるいはあえて明言を伏せたい場合に使われる。

代名詞の使い方:

ここから、somebody/someoneは「あるヒト」、somethingは「あるコト・モノ」の意味になる。

There is something on the table. (テーブルの上に何かがあります。)

代名詞の使い方:

someには「ある」という話し手の強い確信が込められている。従って、「ない」ことを表現する際に使われる否定形や、あるかどうかを尋ねる際に用いられる疑問形とは相性が悪い。疑問形と共に使うsomeの用法もあるが、これは別エントリーでまとめよう。

somebody/someoneも「ヒト」の意味で、somethingと同様の使い方ができる。

7-5. anybody/anyone/anythingの使い方

日本人に馴染みが薄い用法が、anyである。これは、その対象となるモノ・コト・ヒトそこに存在するかわからないけれど、話し手が「あるかもしれない」と思って使用する用法だ。

代名詞の使い方:

someとanyは兄弟のような関係だ。何かのものが「ある」のがsomeに対し、「あるかどうか不確か」がanyの持つ感覚である。

日本語には存在しない概念なので、翻訳をするとanybody/anybody (ある人), anything (あること)と、someの時と同じになってしまう。しかしその背景には、話し手の確信の有無に関する差があることをご理解いただきたい。

anyを使った不定代名詞の例を見てみよう。

Is there anything on the table? (そのテーブルの上に何かありますか?)

代名詞の使い方:

anyは、モノ・コト・ヒトの存在がはっきりしない時に使うため、「ない」ことを表現する際に使われる否定形や、あるかどうかを尋ねる際に用いられる疑問形と相性が良い。逆に、「ある」ことを事実として伝える肯定形とは相性が悪い。

anybody/anyoneも、「ヒト」の意味でanythingと同様の使い方ができる。

7-6. nobody/no one/nothingの使い方

不定代名詞の最後に紹介する項目が、nobody/no one/nothingだ。これは「モノ・コト・ヒトがない」ことを話し手が確信している場合に使われ、否定の意味が込められた語句だ。

代名詞の使い方:

There is nothing on the table. (テーブルの上にはなにもない)

代名詞の使い方:

nobody/no one/nothingには既に否定の意味が込められているので、否定形と共に使うことはできない。また、話し手は「ない」ことを「確信」しているため、疑問形との相性も悪い。肯定文にて「〜がない」と言い切るようなイメージと言える。

every/some/any/noは日本語に存在しない考え方で物事を捉えるため、日本人には理解が難しいかもしれない。しかしこれらは英語の基礎となる語句なので、本稿で紹介したようなイメージを使って1つずつ理解を深めていこう。

8. 再帰代名詞

次に再帰代名詞を紹介しよう。これは、動詞の動作の対象を主語自身に向ける役割を持っており、日本語に訳すと「〜自身」という意味となる。

再帰代名詞は「2-1. 人称代名詞とは?」で紹介した、人称の考え方が基本となっている。1人称・2人称・3人称それぞれに、単数・複数の形で再帰代名詞が存在する。次の表を見てみよう。

  1人称 2人称 3人称
単数 myself (わたし自身) yourself (あなた自身) himself (彼自身) herself (彼女自身) itself (それ自身)
複数 ourselves (わたしたち自身) yourselves (あなたたち自身) themselves (彼ら・彼女ら・それら自身)

8-1. 目的語として使う再帰代名詞

再帰代名詞を動詞の目的語に使うことで、「〜自身」の意味を持つ。

I blamed myself for not buying the T-shirt. (私はそのTシャツを買わなかったことに対し、自分を責めた。)

この文章では、主語のI (わたし)がblame (責める)という動作を行い、その対象がmyself(自分自身)であることを表している。当然、再帰代名詞と主語の対象は一致している必要がある。

尚、一部の動詞は、意味的にその動作が常に主語自身に向けられるため、再帰代名詞を使う必要がないものがある。

I usually shave after breakfast. (私はたいてい、朝食の後にヒゲを剃ります。)

8-2. 主語の強調

主語の直後に再帰代名詞を使うと、「〜そのものは」の意味で主語を強調することができる。強いニュアンスが込められるので、そう頻繁に使う表現ではない。

The book itself was really boring. (あの本そのものは、とても退屈だった。)

8-3. Byと共に使う再帰代名詞

再帰代名詞を前置詞byと共に使うと、「〜自身によって」あるいは「〜1人で」の意味を作ることができる。

I designed this T-shirt by myself. (私はこのTシャツを自分自身で作った。)

9. 代名詞まとめ

代名詞の学習では専門用語が多数出てくるが、それを暗記する必要はまったくない。

大切なのは使い方を理解することなので、学習のあとはたくさんの英語を読んだり聞いてみたりしよう。

代名詞は頻出の品詞なので、多読・多聴を繰り返せば自然に身につけることができる。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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