英語リーディング力を伸ばす勉強法10選

英語のリーディングには、様々な勉強法が提唱されている。しかし、社会人学習者の実情に合ったものは少ない。

例えば「音読」は効果的と言われるが、大人が部屋でひとり音読をするのは、なかなかの苦痛を伴う。

そこでトイグルでは、20年ぶりに英語を学ぶ大人を対象に、英語リーディング力を効率的に伸ばす10の方法を紹介していこう。

知っておくだけで役立つ知識から、実践的なトレーニング法まで、様々な角度からリーディングを分析する。

英語はスマートに勉強し、最短で最高の結果を出していこう。

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*目次

1. ローマ字を学ぶ

日本語の書き言葉は、主にひらがな、カタカナ、漢字の三種類の文字を使う。それに対し、英語はローマ字(通称: アルファベット)を使用する。

  • ペンを持っている。 (日本語: ひらがな+カタカナ+漢字)
  • I have a pen. (英語: ローマ字)

最近は看板などで、日本語のローマ字表記や、簡単な英語が使われるのをよく目にする。しかし、ローマ字に読みづらさを感じる人も少なくないだろう。

この理由は、我々が文字を読む際、日本語と英語では脳の異なる部分を使用しているからである。日本人が英語リーディング力を身につけるには、脳に新しい文字体系を順応させなければならない。

そこで、リーディング学習の基礎づくりとして、初心者の方はローマ字の復習からはじめよう。

トイグルではワークシートを用意した。大文字と小文字をなぞって練習してみよう。

ローマ字練習帳

2. スペルと音の関係を学ぶ

英語リーディングにおいて、語句を正しく発音できる力は読解力に大きな影響を与える。

これは文章を読む際、頭の中で文字が音となって聞こえる体験を思い出せばわかりやすい。I have a pen.なら「アイ・ハブ・ア・ペン」と無意識に再生しながら読むことが多いだろう。

ただし、ここで言う発音は、/r/と/l/の違いなど、個々の音の発声方法ではない。リーディングに役立つ音の理解とは、英語のスペル(つづり)と音の関係性を理解することである。

例を見てみよう。あなたは以下の単語を発音できるだろうか?

  • read (読む)
  • further (さらに)
  • simultaneously (同時に)

わかりやすさを重視して、発音をカタカナで示そう。

1つ目のreadは「リード」と読むが、過去形の場合は「レッド」と発音する。2つ目のfurtherは「ファーザー」であり、「フューザー」ではない。3つ目は「サイモウテネャスリィ」。

トイグルでは、スペルと音に関する基本的なルール一覧をまとめた。知識として知るだけで、リーディング学習の効率は格段に向上する。

スペルと発音

3. 頻出語彙を学ぶ

リーディングで文の意味を正しく理解するには、文中の95-98%の単語を理解できる必要がある。

例えば、英語圏で読まれる一般的な英文では、95%の語句の理解には10,000語〜15,000語レベル、98%の語句は35,000語〜40,000語レベルの単語力が必要と推定されている。

もちろん、あなたがTOEICなど限られた用途でリーディングを学ぶのであれば、必要な語彙数はもっと少なくなるはずだ。それでも、途方もない量の単語が必要なのに違いはない。

ここで、英語では特定少数の語句が常に使用頻度の上位を占めることを知っておこう。

具体的には、英語は頻出50語が文中の平均37%、頻出100語が文中の平均44%の語彙量を占める。つまり、私たちは頻出語彙を優先して学ぶことで、より効率的にリーディングの質を上げられる。

トイグルでは、英語の頻出語彙115語をまとめた。初心者の方はこれらを先に学び、リーディングの基礎力を作っていこう。

リーディング頻出単語

4. 英文の構造を知る

日本語と英語は異なる言語なので、文章構造にも大きな違いがある。

はじめに、基本的なところから日本語と英語の違いを確認していこう。

*英語リーディングのルール

  1. 小文字と大文字の両方が使用される
  2. 横書き(左から右に読む)
  3. 単語の間にスペースが置かれる
  4. 文は大文字から始まり、「. (ピリオド)」、「?」あるいは「!」で終わる
  5. 文のカタマリは段落と呼ばれる

英語では、文をセンテンス、段落をパラグラフ、文章全体をテキストと呼ぶ。

リーディングの最終目標は、テキスト全体を理解することである。テキスト内で複数の話題を述べる場合、それぞれの話はパラグラフとして区分される。

英文の構造

このように、「センテンス<パラグラフ<テキスト」といった「小さな単位」と「大きな単位」を認識することが重要だ。情報整理はリーディング力向上に直結するだろう。

5. プレビューイング

プレビューイングとは、英文を読む前にざっと全体像に目を通し、文章ジャンルや主題を把握する読解法である。

「プレビュー」はもともと「下見」の意味を持つ。新しい土地でも予め下見をすれば迷いにくいように、文章の大意を知ってからリーディングを行うのは、読解力にプラスの効果をもたらす。

例として、次の英文の全体像を10秒間で把握してみよう。

プレビューイング

デザインからEメールであることがわかる。差出人と宛先のEメールアドレス後半が同じなので、社内メールだろうか。

本文は「Dear all (全員宛)」や「Best Wishes (敬具)」を除けば3パラグラフ。細部はわからないが、固そうな感じは伝わってくる…

このように、プレビューイングで文の雰囲気がわかれば、読解を進める準備が整う。また、内容理解に不要な箇所を「読まない」判断ができるようになる。

プレビューイングでは、次の点を把握できると良い。

  1. 文章のジャンル
  2. 文章の書き手・読み手
  3. 文章の長さ
  4. 文章の難易度
  5. 文章の主題

英文は毎回プレビューイングを行い、大意を把握してから読解するようにしよう。

6. プリディクティング

プリディクティングとは、内容を予測しながら英文を読む読解法である。

TOEICリーディング問題を例にとって、プリディクティングの実践方法を紹介しよう。

プリディクティング

タイトルは「Professional Department Seminars (PDS)」で「専門能力開発セミナー」の意味。これを読むだけで、表はセミナーの詳細が紹介されると予測できる。

1行目はLondon(ロンドン)で、4つの科目と日付が記載されている。その下もSwitzerland(スイス)やMalaysia(マレーシア)と続くが、これらもセミナーの内容なのは一目見ただけで明らかだ。

さらに、表の下に細かな文章が続く。雰囲気から予測すると、おそらくセミナーの補足説明であろう。

このように、私たちは英文を読み始める前、および読んでいる最中、次に来る内容を推測しながら読解を行う。

とりわけ、TOEICのような短時間に大量の英文を読む試験では、プリディクティングは読解スピードをを左右する重要な要素である。普段の読解で意識できるようにしよう。

7. 多読

多読とは、大量の英語の本を読むことで、リーディング力を中心とした総合的英語力を向上させる学習法である。

多読は読書そのものがリーディングのトレーニングなので、ひとり静かに、集中して本を読む。質より量が大事だから、音読をせず、辞書を引かず、大体の理解でどんどん読み進める。

対象となる教材は多読用教材ほか、英語圏で売られている雑誌、洋書、英文のマンガなど、なんでも構わない。

ただし、本の難易度には注意が必要だ。多読では最低でも98%の単語の意味がわかる本を選ぶ必要がある。これは、知らない単語が50ワード中平均1ワードの計算だ。

そこで、英語初心者の方は日本人向け多読用教材を使ってみよう。

例えば『宮沢賢治短編集』は、語彙を1,300語に絞った簡単な英語が使われている。

本書は『セロ弾きのゴーシュ』などの短編をバラバラに読めるため、長文読解に慣れていない方でも取り掛かりやすい。

8. 要約

要約(サマリー)とは、文章の要点を簡潔にまとめる作業を指す。

短い文章なら一言で、長い文章なら数分の一程度の短文に内容を集約する。例えば、当エントリーを要約すれば「英語リーディングの勉強法を10個紹介したブログ記事」になるだろうか。

要約をするためには、英文を何度も読み込む必要がある。その過程で「深い」理解に到達し、読解力の向上が期待できる。

要約のポイントを簡単にまとめよう。

*要約のポイント

  1. 自分の言葉で要約する
  2. 過不足なく伝える
  3. 必要最低限の文字数にする

はじめはパラグラフの要約を行い、慣れたら多読用教材1冊をまるごと要約してみよう。

9. スキミング

スキミングとは、要点をつかむため、文章を飛ばし読みする読解法である。

skimはもともと「すくい取る」の意味がある。一字一句詳細を読み解くのではなく、通常の1.5倍のスピードを目安に文を素早く読む。

速く読むほど読解の精度は落ちる。しかし、スキミングの目的は大意の理解だから、意味がギリギリ理解できる程度で、速さを優先したい。

*スキミングのねらい

  • 文の主題を読み取る
  • 書き手の主張を読み解く
  • その文を丁寧に読むか判断する

例えば、あなたが英語のWebサイトで何かの情報を調べているとしよう。その時、毎回すべての文をじっくり翻訳して読んでいては、とても時間が足りない。

こんな時にはスキミングが有効だ。複数のWebサイトを飛ばし読みすることで大意をつかむ。自分にとって特に重要と思われるページがあれば、後に改めて精読すれば良い。

スキミングは、リーディングの幅を広げるツールの1つである。場面に応じて活用していこう。

10. スキャニング

スキャニングとは、特定の情報を探すためにテキストを速読する読解法である。

例として、架空のレストランのメニューを御覧いただきたい。

レストランのメニュー

あなたが飲み物を頼むなら、メニューから「Drink」を探し、そこから注文を決めることが多いだろう。

また、一緒にいる友人に「前に来た時、スパイシーチキンバーガーが美味しかった」と言われたとする。その場合、あなたはメニューから「スパイシーチキンバーガー」を探し、価格や他の料理と比較検討し始めるだろう。

このように、スキャニングは私たちが無意識に活用するリーディングテクニックの1つである。英語でも同様で、予め知りたい情報がわかっている場合、スキャニングで読解の負担を軽減することができる。

TOEIC Part7(長文読解問題)でもスキャニングは有効だ。設問を先読みして予め問われる内容を知り、その情報を探し出すように本文を読み進めよう。

*まとめ: リーディングとは何か

当エントリーは、リーディング時に行われるプロセスを明らかにし、それを実践可能な勉強法として紹介した。

最後に確認テストとして、次の3つの質問に◯×をつけてみよう。

  1. リーディングは単語を1語ずつ日本語に訳し、それをつなげる作業である。
  2. すべての単語の意味を知っていれば、英文は正しく解釈できる。
  3. 英文は一言一句すべて読まないと意味を理解できない。

これらはすべて間違いである。

リーディングとは、テキストに読み手の背景知識を組み合わせ、意味を構築するプロセスである。その過程の中で、予測や飛ばし読みなどのスキルが無意識に採用される。

当エントリーを活用し、スムーズで正確なリーディング力を身につけていってほしい。

Good luck!

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