英語の否定形とは? notの使い方とよくある5つの間違いを説明

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英語の否定表現とは、notなどの語を用いて「…ではない」を表す用法である。

例えば、I’m not busy. であれば「私は忙しくない」の意味になる。

否定は日常会話からかしこまった文章まで、様々な場面で使われる。一方、否定はネガティブな意味を持つこともあるので、誤った使い方をしないよう注意したい。

そこでトイグルでは、英語の否定表現について詳細を解説していく。否定によくある5つの文法ミスについても取り上げるため、英語を実践的な場面で使う方にも役立つ。

この記事を読めば否定表現の全体像がわかる。そして、適切な方法で否定を使えるようになるはずだ。

1. 否定は副詞や代名詞を横断的に使う表現

私たちがことばを使ってコミュニケーションを取る際、何らかの形で否定を含む表現は、日常的に極めて頻繁に出現する。

例えば、「これはあなたの財布ですか?」と聞かれて、その内容が事実と異なれば、あなたはきっと「いいえ、違います」と答えるだろう。

あるいは、「私は昨日勉強しませんでした」とか、「事故はありませんでした」など、内容の善し悪しにかかわらず、物事を否定的な文脈で伝えることは多い。

英語において、否定は様々な品詞を用いてつくられる。もっとも典型的な例はnot(…でない)などの副詞であり、他にもfew(ほとんど…ない)などの形容詞nothing(何も…ない)などの代名詞neither A nor B(AもBも…でない)などの接続詞が使われる。

このように、英語の否定は様々な文法的要素を横断的に用いる点に特徴がある。当然、用法にはニュアンスの違いがあるから、場面によって適した表現を選べる状態が望ましい。

もちろん、英語初心者の方であれば、最初からすべてを身につけるのは難しい。まずは、もっとも頻繁に使われるnotを学び、徐々に表現の幅を広げていくのが良いだろう。

それでは、英語の否定表現はどのように使うのだろうか? 以下、詳細を見ていこう。

2. notを用いた否定表現

否定表現で圧倒的によく使われるのがnotである。notを用いた否定について説明していく。

2-1. be動詞に使うnot

be動詞notを使う場合、notを直接つける。

  • It is not raining. (雨は降っていない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

会話では、n’tのような縮約形を用いることが多い。

  • It isn’t raining. (雨は降っていない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

be動詞における否定の縮約形一覧は次のとおり。

isn’taren’t
wasn’tweren’t

am notは縮約しない

be動詞の中でam notだけは縮約せずそのままの形で使われる. (ain’tは現代英語では非標準的)

2-2. 一般動詞に使うnot

一般動詞にnotを使う場合、do/does/didなどの助動詞にnotをつける。

  • We do not allow smoking in the hall. (ホール内での喫煙は禁止です)
  • The problem does not seem soluble. (その問題は解決可能のようではない)
  • She did not see him. (彼女は彼に会っていない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

willshouldなどの助動詞があれば、それら助動詞にnotをつける。

  • Your opinion will not affect my decision. (あなたの意見は私の決断に影響を与えない)
  • I cannot believe the price of the tickets! (そのチケットの価格は信じられない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

do/does/didおよび他の助動詞の否定は、縮約形でも使用できる。

  • She didn’t see him. (彼女は彼に会っていない)
  • You shouldn’t drink and drive. (飲んだら運転すべきではない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

助動詞における否定の縮約形一覧は次のとおり。

don’tdoesn’t
didn’tcan’t
couldn’tshouldn’t
won’twouldn’t

cannotとwon’t

canの否定はcan notよりもcannotと続けて書くことが多い. will notの縮約形はwon’tとなる(willn’tではない).

2-3. 現在完了のhaveに使うnot

現在完了のhave/hasおよび過去完了のhadが使われる場合、have/has/hadnotをつける。haven’t, hasn’t, hadn’t等の縮約形も使用できる。

  • These facts have not yet been proved. (これらの事実はまた証明されていない)
  • I haven’t answered her email yet. (私はまた彼女のメールに返信していない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

2-4. その他の要素を否定するnot

notは動詞のほかにも、名詞、不定詞、分詞などの様々な要素を否定できる。

  • 名詞: Not all of them were invited. (すべての人が招待されたわけではなかった)
  • 不定詞: She’s decided not to accept the job. (彼女はその仕事を引き受けないことを決めた)
  • 分詞: I walked down the hallway, not knowing where I was heading. (私は玄関に降りていった, どこに向かっているかわからずに)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

否定の縮約形はカジュアルな雰囲気をつくる
not否定の縮約形は会話などのくだけた場面で使われることが多い. 文章では縮約形を用いないことが多いが, あえて縮約することで, 親しみやすさを演出することもできる.

3. not以外の語句を用いた否定表現

否定表現はnot以外の語句でもつくることができる。

ここではnever(決して…ない), neither(どちらの…も…でない), no(…のない), few/little(ほとんど…ない), rarely/seldom(めったに…ない)の使い方を紹介しよう。

3-1. never

neverは「一度も…したことがない」や「決して…ない」を意味する副詞である。never強い否定を表す。

  • He has never been abroad. (彼は一度も外国に行ったことがない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

neverを強調するため、never ever(絶対…しない)と言うこともできる。この表現は会話で使われることが多い。

  • I’ll never ever do that again! (私はもう絶対それをしません!)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

3-2. neither

neitherは形容詞として使われれば「どちらの…も…でない」の意味になる。

  • Neither answer is correct. (どちらの答えも正しくない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

neitherは接続詞としても使用できる。neither A nor Bで「AもBも…しない」の意味。

  • Their house is neither big nor small. (彼らの家は大きくも小さくもない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

neither A nor B
neither A nor BはTOEIC文法問題でもよく問われる. neitherが空白になる場合と, norが空白になる場合のどちらのあるため, 覚えておくようにしたい.

3-3. no, none, nothing

no(…のない), none(何一つ…ない), nothing(何も…ない)も否定表現でよく使われる。

  • There were no letters this morning. (今朝手紙はなかった)
  • None of these pens work/work. (これらのペンは何一つ機能しない)
  • There was nothing in her bag. (彼女のバッグの中には何もない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

ゼロの物がある
日本語では「ゼロの◯◯がある」といった言い方はしないが, 英語では「ゼロの手紙があった→手紙がなかった」のような解釈ができる.

3-4. few, little

fewlittleはどちらも「ほとんど…ない」を意味する。違いは、fewが数えられる名詞と共に使われるのに対し、littleは数えられない名詞に使う。

  • Few people understand the difference. (ほとんどの人が違いを理解できなかった)
  • There was little doubt in my mind. (私の心の中に疑いの気持ちはほとんどなかった)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

尚、a fewa littleは「いくらかの…がある」といった肯定的な意味合いになる。

  • We’ve had a few replies. (私たちは2, 3の返信を受け取った)
  • Blend a little milk with two tablespoons of syrup. (いくらかのミルクを2杯のシロップと混ぜてください)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

3-5. rarely, seldom

rarelyは「まれにしか…ない」、seldomは「めったに…しない」を意味する弱い否定である。

  • We rarely agree on what to do. (私たちはまれにしか何をすべきかで同意しない)
  • They seldom watch television these days. (人々は近頃ではめったにテレビを観ない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

接頭辞・接尾辞による否定
un-, in-, il-などの接頭辞, -lessなどの接尾辞でも, 否定的な意味の表現ができる.
  • Smith looked unhappy today. (スミスは今日悲しそうだった)

4. 否定表現を用いた様々な文

否定表現は平叙文・疑問文・命令文など様々な文で用いられる。文の種類ごとに否定の使い方を見ていこう。

4-1. 否定の平叙文

否定の平叙文では文全体特定の語のどちらが否定の対象となるか、注意して考えなければならない。2つの例文を比較してみよう。

  • 文否定: Temperatures will not rise above zero tonight. (気温は今夜ゼロ度よりも上がらない)
  • 語否定: Dinner will be a cold buffet, not a sitting down meal. (夕食はコールドビュッフェです, 腰を下ろしてとる食事ではありません)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

上の例文は「気温がゼロ度よりも上がる」を否定しているから、notは文全体を対象とする文否定である。

  • Temperatures will not rise above zero tonight.
  • → NOT [Temperatures will rise above zero tonight]

一方、下の例文は「腰を下ろしてとる食事」のみを否定するから、特定の語句が対象となる語否定である。

  • Dinner will be a cold buffet, not a sitting down meal.
  • → [Dinner will be a cold buffet, NOT [a sitting down meal.]]

4-2. 否定の疑問文

否定を使った表現は疑問文にもできる。例を見てみよう。

  • 肯定の疑問文: Is this laptop yours? (このノートパソコンはあなたのですか?)
  • 否定の疑問文: Isn’t this laptop yours? (このノートパソコンはあなたのではないですよね?

否定の疑問文で注意をしなくてはならないのは、返答の仕方である。日本語では、「はい/いいえ」は相手に同意するかどうかを表す:

  • このノートパソコンはあなたのではないですよね?
  • → はい、私のものではありません。
  • → いいえ、私のものです。

一方、英語では疑問文が肯定・否定にかかわらず、肯定の内容で返答する際はYes、否定の内容を返答する場合はNoではじめる:

  • Isn’t this laptop yours? (このノートパソコンはあなたのではないですよね?)
  • → Yes, it is. (Yes, これは私のものです。)
  • → No, it isn’t. (No, これは私のものではありません)

要するに、英語のYes/Noは日本語の「はい/いいえ」と同義ではないのである。

取り急ぎ、英語ではどんな疑問文でも肯定の内容ならYes、否定の内容ならNoと覚えておこう。

否定的な返答に使うnot
疑問文に対してYes-No以外の返答方法もある. 例えば, Are they reliable? (彼らは信頼できますか?)に対してI believe not. (そう思いません)といった返答もできる. こうした表現は会話ではごく普通に行われる.

(上記の例文はCGEL)

4-3. 否定の命令文

否定を使った表現は命令形にもできる。

一般動詞の場合はDon’tを文頭につける。

  • Don’t play your music so loud. (音楽を大音量で流さないでください)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

Be動詞を使う文においても、Don’tを使用する(Be notは不可)。

  • Don’t be afraid. (恐れるな)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

Don’tのかわりに、Neverを使用することもできる。

  • Never smoke near a naked flame. (むき出しの火のそばでは決して喫煙しないこと)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

否定の感嘆文
否定の感嘆文もある. 例えば, Isn’t that grand!は「すごいじゃないか!」の意味.

5. 否定表現によくある5つの間違いとその解決策

否定表現をつくる際によくある5つの間違いと、その対処法について述べていこう。

5-1. notの位置: I think…notよりもI don’t think…

「私は彼が来ないと思う」を英語にする場合、あなたならどのような英文をつくるだろうか? おそらく、多くの方は次のように言うだろう:

  • I think he is not coming. (私は彼が来ないと思う?)

「彼が来ない、と思う」なので、上記の文は論理的にはあり得る。文法的にも必ずしも間違いとは言えない。

しかし、実際の英語使用場面では、he is not comingとする代わりに、notをthinkの側につけて次のように書く:

  • I don’t think he is coming. (私は彼が来ないと思う)

文字通りの意味は「私は彼が来るとは思わない」だが、意図した「私は彼が来ないと思う」も上記の文で解釈可能である。意味が曖昧にはなるものの、それでもthinkの側にnotをつけるほうが自然な英語として好まれる。

このように、not否定が本来の位置から移動する現象は他にも、believe(信じる), expect(…するだろうと思う), appear(…らしい), seem(…と思われる)などの語で発生する。

これらの表現は会話で頻繁に用いられるので、違和感なく使えるようにしたい。

5-2. 否定の作用域: 否定の範囲を見極める

否定の作用域とは、文中で否定が意味的に及ぶ範囲を指す。次の2つの例文を比較してみよう。

  • I didn’t omit my name deliberately. (私はわざと名前を削除したわけではない)
  • I deliberately didn’t omit my name. (私はわざと名前を削除しなかった)

(A Student’s Introduction to English Grammar)

2つの例文は同じ単語で構成されているが、deliberately(わざと)の位置が異なる。

上の例文はdeliberatelynotの作用域内に入っているから、「名前をわざと削除した、わけではない」の意味になる。

一方、下の例文はdeliberatelynotよりも前に来ているから、「名前を削除しなかったのは、わざと」の意味になる。

こうした意味の違いは、英語を実際に書いたり話したりする場面で重要な知識になる。

例えば、英文Eメールをやり取りする際、「文法的に正しい文を作っているはずなのに、話が噛み合わない」と感じる場面があるだろう。

このようなコミュニケーションエラーが発生する原因の1つに、上記のような小さな解釈の違いの積み重ねがある。英語をアウトプットする機会のある方は、注意しておきたい。

5-3. 二重否定: 回りくどい表現と許容される表現の違い

日本語で「あなたを採用しないわけではない」があいまいなように、英語でも二重否定(否定の否定)は回りくどい印象を与える。例を見てみよう。

  • It’s not unusual for young doctors to work a 70-hour week. (若い医者にとって週に70時間働くのは普通でないわけではない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

「普通でないわけではない」ということは、要するにそれなりの頻度で起こっている、ということである。

ただし、否定の否定が容認される場合もある。

  • You can’t make an omelette without breaking eggs. (卵を割ることなくオムレツは作れない)

(Oxford Advanced Learner’s Dictionary)

「卵を割ることなくオムレツは作れない」は、「卵を割ればオムレツを作れる」ことを示唆する。notの及ぶ範囲は「オムレツをつくる」までで、「卵を割ること」はその条件となっている。

私たち日本人が英文を書く際は、できるだけ簡素でわかりやすいものが望ましい。ただ、状況によって二重否定を使わざるを得ない場合は、こうした違いを意識できると良いだろう。

5-4. 全体否定と部分否定の違い

否定を使った文の解釈の違いを生み出すもう一つの要因に、全体否定部分否定がある。例を見てみよう。

  • 全体否定: I’m not happy about the plan. (私はその計画に満足していない)
  • 部分否定: I’m not entirely happy about the plan. (私はその計画に完全に満足なわけではない)

どちらもnotの範囲が文全体に及んでいるが、entirely(完全に)の有無で解釈の違いが出る。

entirelyのない文(全体否定)は直接的に「私はその計画に満足していない」を意味する。

  • I’m not happy about the plan. (私はその計画に満足していない)
  • → NOT [I’m happy about the plan]

一方、部分否定の文は「完全に満足、ではない」と、否定の中にもやや含みをもたせている。

  • I’m not entirely happy about the plan. (私はその計画に完全に満足なわけではない)
  • → NOT [I’m entirely happy about the plan]

否定表現にはネガティブな意味合いもあるから、あまり直接的に否定をすると、場合によって相手の面子を潰すことになりかねない。ビジネスシーンなどでは、こうした間接的な表現を使えるようにしたい。

5-5. 否定表現における付加疑問文の使い方

付加疑問文とは、You’re new here, aren’t you?(あなたは新人ですよね?)のように、文末に疑問形を付加するタイプの文を指す。

原則的に、肯定文では否定の付加疑問、否定文では肯定の付加疑問をつける:

  • Your aunt is coming today, isn’t she? (あなたのおばは今日来ますよね?)
  • Your aunt isn’t coming today, is she? (あなたのおばは今日来ないですよね?)

(The Grammar Book)

hardly(ほとんど…ない)やnever(決して…ない)など否定語があれば、否定文と捉えられるので、肯定の付加疑問をつける:

  • That hardly counts, does it? (あれはほとんど重要ではないですよね?)
  • You’ve never been to Benidorm, have you? (あなたはベニドルムに行ったことがないですよね?)

(Collins Cobuild English Grammar)

一方、unkind(不親切な)のような接辞否定の場合、文自体は肯定文と捉えられるので、否定の付加疑問をつける:

  • He was unkind, wasn’t he? (彼は不親切ですよね?)
  • He wasn’t kind, was he? (彼は親切ではないですよね?)

(A Student’s Introduction to English Grammar)

まとめ: 否定表現を上手に使おう

この記事では英語の否定表現について詳細を解説してきた。

内容をまとめると次のようになる。

  1. 否定は「…ではない」を意味する一連の表現
  2. 否定はnotを使うことが多い
  3. not以外にもnever, no, fewなどで否定を表す
  4. 否定は平叙文・疑問文・命令文に使える
  5. notの位置など否定の注意点を意識する

正しい方法で否定を使えば、より円滑なコミュニケーションができるようになる。困った時はこの記事に戻ってきてほしい。きっとあなたの求める答えが見つかるはずだ。

トイグルでは他にも、英文法に関する記事を執筆している。興味のある方はぜひご覧いただきたい。

Good luck!

3 COMMENTS

秀ちゃん

no についての質問です。
辞書には、noは通例文否定で「何も….ない」となると書いてありました。
「(質問などで)無回答でも可です。」は何というのか調べたら以下の文が出てきました。(サイトは大学の先生のブログでした)
You can choose no answer.

しかし文否定だと考えると、上の文は「あなたは、何も解答を選ぶことができない」となるのではないかと思ってしまいました。
語句否定(no が answer のみ否定)なら、「あなたは、解答のないこと(解答なし)を選ぶことができます」となるかと思いますが…

no が文否定ではなく、語句否定をすることもあるのでしょうか?
また、You can choose no answer. 「無回答も可です。」の no はどの部分を否定するのでしょうか?

田邉竜彦

>秀ちゃん様

まず、ウィズダム英和辞典によると、noは文否定と語否定のいずれも可能です。

文否定
Bill has no friends. (ビルには友達がいない)

語否定
No news is good news. (便りがないのは良い便り)
→ noは直後の語の内容を否定する

次に、『現代英文法講義』では、文否定と語否定(構成素否定)を次のように定義しています。(p655)

文否定: 文の陳述が真でないことを表わすもの
構成素否定: 文中の特定の構成素(= 語・句)のみを否定するもの

また、ジーニアス英和辞典では、文否定を「形は語修飾であるが働きとしては文全体を否定する」といった表現で定義しています。

提示された例文に戻ると、たしかに、You can choose no answer.は「ゼロの回答を選べる」であって、「解答を選ぶことができない」ではないですよね。

仮の話として、canがなくて過去形でYou chose no answer.であれば、You didn’t choose any answer.の意味なので、文否定ですが…

この例文を書かれた方が、どのような意図で出されたのか不明なので断定的なことは言えませんが、典型的な文否定としては、解釈が難しいと思います。

(私もこの辺りはあまり研究が進んでいないので、わからないというのが、正直なところです。)

秀ちゃん

ありがとうございます。
You can choose no answer. が典型的な文否定として理解するのは難しいということが分かっただけでもとても有り難いです。
no answer を語句否定として理解すれば、「解答がないことを選べる」と理解できることはわかりましたので、そのように理解をしておこうかと思います。

度々の質問にご回答頂き、心から感謝申し上げます。

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