主語とは|イラストでわかる英語の主語3つの特徴と見分けるコツ

主語 英語

英語の文法書を読むと、主語に関する説明にほとんどページが割かれていない。

しかし、主語の理解があいまいなまま文法学習を進めている、英語の初級者・中級者は多いだろう。

そこでトイグルでは、1エントリーをまるまる使って、英語の主語の基本から応用までを詳細に解説していこう。専門用語をなるべく減らすかわりに、イラストを使って直感的にわかりやすいような構成にしたい。

*目次

  1. 主語とは何か
  2. 英語の文章構造
  3. 主語の3つの特徴
  4. 主語になることができる語句
  5. 主語を見分けるコツ
  6. 主語の省略
  7. クイズ: 主語を見分けてみよう
  8. まとめ

1. 主語とは何か

トイグルでは「主語」を次のように定義している。

主語とは、文の動作を行うヒト・モノ・コトを表す語句。

(トイグル)

主語は英語だけでなく日本語にも存在するため、最初は日本語を使って考えるとわかりやすい。

次の例文を見てみよう。

  • 私は昨日、図書館に行きました。

この文章では、「図書館に行く」という動作を行ったのは「私」である。「私」が文章の主人公であり、主語であると言える。

英語でも同様に、文章の主人公のことを主語と呼ぶ。

例文を見てみよう。

  • I went to the library yesterday. (私は昨日、図書館に行きました。)

ここでは、went to the library yesterday(昨日図書館に行った)という動作を行ったのは、I(私)である。そのため、主語はI(私)と判断できるのだ。

2. 英語の文章構造

日本語にも英語にも、文章には主語が存在することがわかった。

しかし、言語が違えば主語の扱い方も若干異なってくる。そこで、ここからは英語の主語に特化して説明していきたい。

まずは、英語の文章構造の全体像をご覧いただこう。

英語の文章と主語の関係

「文章」とは複数の文の集合体のことを指す。そして1つ1つの文(センテンス)に注目すると、それは「単語」が複数集まってできていることがわかる。

しかし、文(センテンス)は単語を適当に並べただけでは作ることはできない。それぞれの単語には文法的な役割があるため、適切な単語を適切な位置で使うことではじめて、文法的に正しい文を作ることができるのだ。

具体的に言えば、英語の文には必ず主語と動詞が必要となる。文の意味によっては目的語、及び追加情報と言われる部位も必要になる。

つまり、英語は主語・動詞・目的語の位置に適切な単語を入れて意味を作る、パズルのようなものなのであると考えることができよう。

英語の文型

当エントリーでは主語の使い方に特化して説明していこう。

3. 主語の3つの特徴

英語の主語にはたくさんの特徴があるが、優先して覚えるべきは次の3つである。

  1. 基本的に主語は動詞の前に置かれる
  2. 基本的に主語は省略できない
  3. 主語のタイプによって動詞の形が変わる

1つずつ、簡単に説明していこう。

特徴1. 基本的に主語は動詞の前に置かれる

英語は単語の順番に厳格な言語である。語句を使う順番を変えるだけで意味が変わるほか、それをまちがえれば意味的に通じない文になってしまう。

さて、英語の主語は基本的に動詞の前に置かれる。先に紹介した例をもう一度見てみよう。

  • I went to the library yesterday. (私は昨日、図書館に行きました。)

主語Iは動詞wentの前に置かれている。

場合によっては、名詞と動詞の間に副詞と呼ばれる語句が入ることがある。どちらにせよ、主語と動詞は非常に密接した位置に置かれていることに違いはない。

特徴2. 基本的に主語は省略できない

英語では、基本的に主語を省略して文を作ることはできない。

先の例では、主語Iを必ず入れなくてはならず、これを抜くと文法的に正しいとは言えなくなってしまう。

  • I went to the library yesterday. (私は昨日、図書館に行きました。)
  • *went to the library yesterday. (???)

ただし、スマートフォンのテキストメッセージなど、ごく限られた場面では主語を抜くという用法も可能だ。これに関しては応用編として、『6. 主語の省略』で紹介しよう。

特徴3. 主語のタイプによって動詞の形が変わる

主語は文の主人公であるがゆえ、他の語句に与える影響は大きい。

特に英語では、使われる主語のタイプによって動詞の形を変化させる文法ルールがある。いわゆる「三人称単数のs」がこれに当たる。

主語のタイプのことを、文法用語では「人称」と呼ぶ。英語には次の3つの人称が存在する。

  • 1人称: 自分のこと
  • 2人称: 相手のこと
  • 3人称: それ以外のすべてのヒト・モノ・コト

1人称は自分のことを指し、英語ではI(わたし)とWe(わたしたち)のみが該当する。2人称は相手のことを指し、英語ではyou(あなた・あなたたち)の1語のみだ。

3人称とは、I, we, you以外のすべての主語を指す。Hiroshi(ヒロシ), book(本), water(水), Japan(日本)など、語句の数は膨大だ。

動詞の形の変化については説明が長くなってしまうので、ここでは省略しよう。今は、英語では主語のタイプが動詞や文の構造に変化をもたらすことだけを知っておけば大丈夫だ。

4. 主語になることができる語句

主語が文の主人公的な存在であり、3つの特徴があることがわかった。それでは、英語ではどんな単語を主語として使うことができるのであろうか?

トイグルでは、英語の主語になれる語句を次のように定義している。

物事の名称を表すものであれば、何でも主語として使うことができる。

(トイグル)

実際の例を見ながら、説明していこう。

4-1. 名詞

名詞とはヒト・モノ・コトの名称を表す英単語だ。名詞を主語に使った例文を見てみよう。

  • Apples are expensive now. (リンゴはいま値段が高い。)

Appleは「リンゴ」というモノを意味する名詞だ。英語において、主語として最も使われるであろう品詞は名詞である。

4-2. 代名詞

代名詞とは、名詞の代わりに用いられる特定の語句を指す。英語ではthis(これ), that(あれ), it(それ), he(彼), she(彼女), they(彼ら・彼女ら・あれら)などの語が代名詞に該当する。

代名詞を主語に使った例文を見てみよう。

  • She works at an IT company. (彼女はIT企業で働いている。)

She(彼女)が主語として使われていることがわかる。

4-3. その他の主語

これら以外にも物事の名称さえ表せば、様々なタイプの語句や語のまとまりを主語として使うことができる。例を見てみよう。

  • Ing形: Working for him is monumental in my life. (彼のために働いたことは、人生の中で本当に素晴らしい経験だ。)
  • To不定詞: To lose the game would be a great disappointment. (その試合で負けることは、大変な悲しみとなるだろう。)
  • The+形容詞: The unemployed are lonelier than the employed. (失業者は被雇用者よりも孤独である。)
  • That節: That he was absent from class today was totally unacceptable. (彼が今日クラスを休んだことは、まったく受け入れがたい。)
  • WH節: How John managed his money is not still obvious. (ジョンがどうやってお金を管理していたのかは、まだ明らかでない。)
  • Whether節: Whether you passed the exam does not matter. (あなたが試験に通過したかは問題ではない。)
  • 前置詞句: Under my bed is the best place to hide the letter from my mother. (私のベッドの下は、その手紙を母から隠すのに最適な場所だ。) 

これらは一見するとバラバラの用例に見える。しかし、すべて文の主人公となっている点で共通していることが、お分かりいただけるだろう。

5. 主語を見分けるコツ

リスニング・リーディングの両方において、文の主語を見分けることは非常に重要だ。主語の判断ができなければ、その動作を誰が行ったかがわからない。主人公を知らずに文の意味を解釈することは不可能と言える。

これまでの解説を応用し、文中の主語を見分ける2つのコツを紹介しよう。

コツ1. 主語+動詞の関係性を見抜く

3. 主語の3つの特徴』で説明したように、文の中で主語は動詞と非常に近い場所で使われる。逆に言えば、動詞の場所さえわかれば、主語も自ずと見つかるはずだ。

ここでは、普通の文、否定文、疑問文の3パターンごとに例を見てみよう。

*普通の文

普通の文においては、主語は基本的に動詞の直前に使われる。次の文では、主語はI(私)だ。

  • I like apples. (私はリンゴが好きです。)

*否定文

notなどの語が使われる否定文では、「主語+助動詞+not+動詞」の順番になることが多い。次の文では、主語はI(私)だ。

  • I do not like apples. (私はリンゴが好きではありません。)

*疑問文

相手に何かを尋ねる時に使う疑問文では、「助動詞+主語+動詞」の順番になることが多い。次の文では、主語はyou(あなた)だ。

  • Do you like apples? (あなたはリンゴは好きですか?)

コツ2: 主語+動詞の関係性を邪魔するものを見抜く

主語は動詞の近くに使われることが多いものの、英語にはその関係性を邪魔する語句がいくつか存在する。それらは主語と動詞の間に挟まって使われたり、主語の前に置かれることで、我々の判断を妨げる要因となる。

ここでは3つの例を見てみよう。

*副詞

副詞は文全体や動詞に対して、追加の意味を加える語句だ。英語は単語を使う順番が重要であるものの、副詞だけは文中の様々な箇所で使われる。

  • I really like apples. (私は本当にリンゴが好きです。)
  • Arguably, he is the best singer in the world. (おそらく、彼は世界一の歌手だ。)

1つ目の例は、副詞reallyが主語Iと動詞likeの間に使われている。2つ目の例では、副詞Arguablyが文頭に使われている。どちらの場合も、注意しないと主語を正確に見抜けなくなってしまう。

*前置詞

onやinなどの前置詞もまた、主語を判断する障害になる場合がある。

  • On the other hand, I did not take the exam. (一方で、私は試験を受けませんでした。)

この文章で、主語はI(私)となる。しかし、主語の前にOn the other handという長い表現が使われているため、注意が必要だ。

4. 主語になることができる語句』で前置詞を使った表現が主語になる可能性は紹介した。しかし、実際は前置詞が主語になることはほとんどない。

*接続詞

接続詞とは、before, when, becauseなど、1つの文に別の文をつなぐ語句のことを指す。

次の例を見てみよう。

  • John bought a few new books because he got a bonus. (ジョンは何冊かの新しい本を買った、なぜならボーナスをもらったからだ。)

この文章は、接続詞becauseを中心に2つの文が結合されている。

  • John bought a few new books + because + he got a bonus

becauseの前の文では主語がJohn, becauseの後の文では主語がheのように見える。

しかしながら、英語では1つの文に主語は1つしか存在し得ない。接続詞は別の文章をおまけとしてくっつけるだけのため、接続詞がないほうの文をメインと捉え、そちらの主語が文全体の主語となるのだ。先の例ではJohnとなる。

6. 主語の省略

英語ではほとんどの場面において、主語は省略せずに明示する必要がある。

しかし、友人同士での会話、Facebookなどの投稿、チャットアプリでの会話など、カジュアルかつ短い文章を使う時、主語の省略が起こることがある。

6-1. 一人称の省略

主語の省略は多くの場合、一人称(I, we)で起こるように思われる。例を見てみよう。

  • Don’t know what I want to do. (何がしたいのかわかりません。)

ここでは文脈的に、主語Iが抜けていると考えられる。

6-2. 二人称の省略

二人称youも場面によっては省略可能だ。

  • Having fun? (楽しんでる?)

本来であればAre you having fun? とするところを、Are youを省略した形で使っている。厳密に言えば文法的に正しくはないものの、日常ではよく使われる表現だ。

6-3. 三人称he, she, theyの省略

He, She, Theyなども場面によっては省略できる。この場合、その対象が既に話題に上がっており、省略語も話し手と聞き手が認識できる必要性がある。

  • Where’s John? (ジョンはどこ?)
  • Went out for a jog. (ジョギングに出たよ。)

He went out for a jog.とするところ、Heを省略している。意味的にHeが主語であることが、話し手・聞き手の双方にとって明らかだからだ。

主語の省略は極めて限定的な場面でしか使えない。きちんとした会話や文章では不適切なので、注意しよう。

※余談だが、FacebookやTwitter等で日本人による英語の投稿をたまに見かける。その多くは文法は正しいものの、主語の省略等の「場に適した書き方」をしていないせいか、ひどく不自然な英語に見えることがある。

7. クイズ: 主語を見分けてみよう

最後に、主語を見分けるクイズを出題しよう。この問題が解けたら、基礎的なリーディング・リスニングのための理解は十分備わっていると判断できる。

次の英文の主語はどれだろうか?

  • The whole class went to the beach after the exam finished.

答えは次の図をご覧いただきたい。この文を語句の機能ごとに分解すれば、主語の位置が的確に判断できるはずだ。

英文の構造

※文法を厳密に解釈すれば、主語はThe whole classではなくclassになるかもしれない。しかし、The whole classとして意味のかたまりを持つため、実践的な英語のためにはThe whole classを主語と捉えたほうが良いと思われる。

8. まとめ

当エントリーでは、英語の主語を様々な角度から分析してきた。

文法学習の常識と思われている主語だが、こうやって掘り下げていくと実に様々な事実が確認できたと思う。

学習のお役に立てれば幸いだ。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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