新形式に変わったTOEIC公式問題集を上手に使い成果を出す方法

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公式問題集はTOEICの必須教材と言われるが、実は万人が使うべき模試ではない。

本番試験同様の内容なので難易度が高く、TOEIC初心者には敷居が高すぎて学習効果が出にくいのだ。

そこでトイグルでは、TOEIC公式問題集でスコアを上げる上手な使い方を紹介していこう。いつ・誰が・どうやって使えば効果が出るのかを明確にし、総合的に解説をしていきたい。

※当エントリーは、2016年5月の試験問題改正に対応した最新版です。

*目次

  1. TOEIC公式問題集とは何か
  2. TOEIC公式問題集はどれを選べばいいのか
  3. TOEIC公式問題集は他の教材と何が違うのか
  4. TOEIC公式問題集を使っていい人・悪い人
  5. TOEIC公式問題集を使った3つの勉強法
  6. まとめ

1. TOEIC公式問題集とは何か

「公式問題集」とは、TOEICを開発する米国ETS監修のもと出版されている、公式のTOEIC模試を指す。

2016年10月現在、新形式対応の公式問題集は次の2冊が発売されている。

特徴を簡単にまとめよう。

  • 200問の練習テストが2回分収録されている
  • 本番試験に最も近いクオリティー
  • TOEIC公式ナレーターによるリスニング音声
  • 解説は最低限の内容。民間の模試のほうが解き方やコツが詳しく解説されている
  • 2冊の公式問題集はそれぞれ設問内容が異なる

尚、TOEICは試験問題の持ち帰りが禁止されているため、過去問は存在しない。公式問題集は過去の試験とは異なる、オリジナルの内容となる。

2. TOEIC公式問題集はどれを選べばいいのか

TOEICは2016年5月に試験問題の一部が改正された。

しかし、それ以前の公式問題集もいまだに発売されているため、IPテストを受験する人以外は注意が必要だ。

違いがわかりにくいので、公式問題集の種類をまとめよう。

  • 公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1→購入すべき新形式対応の問題集
  • TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編→購入すべき新形式対応の問題集
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol6→旧形式のため購入の必要なし
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol5→旧形式のため購入の必要なし
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol4→旧形式のため購入の必要なし
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol3→旧形式のため購入の必要なし
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol2→旧形式のため購入の必要なし
  • TOEICテスト新公式問題集 Vol1→旧形式のため購入の必要なし
※旧形式にもかかわらず「新」公式問題集と名付けられている理由は、今から約10年前に行われたTOEICの改正で、当時の旧形式と区別するために「新TOEICテスト」と名付けられたからである。

3. TOEIC公式問題集は他の教材と何が違うのか

公式問題集の有効性を理解するためには、TOEIC教材の全体像を知ることが重要だ。そこで、TOEIC公式問題集の活用方法を、他の参考書と比較しながら検討してみよう。

3-1. TOEIC教材の種類

TOEIC教材は実に様々な種類のものが販売されている。その中でも、圧倒的に多くの人に使われているのが書籍であり、それらは内容によって次のような分類をすることができる。

  1. TOEIC参考書: 「TOEIC600点30日間プログラム」や「TOEIC Part5完全対策!」など、TOEICの解き方や勉強法を解説した参考書
  2. TOEIC単語帳: 「TOEIC出る順500語」のような単語集
  3. TOEIC文法書: 「TOEIC究極の英文法」のような文法参考書
  4. TOEIC問題集: 「TOEICリスニング問題500」のような問題集。リスニング編、リーディング編、文法編、単語編など様々な種類が存在する
  5. TOEIC模試: TOEICの模擬試験。本番同様、リスニングとリーディングの2セクションから構成される

TOEIC公式問題集は、TOEIC模試の1つである。TOEIC協会公認の模試が公式問題集で、それ以外は民間TOEIC講師が中心となって作られた非公式模試となる。

3-2. TOEIC公式問題集は本番力をつける

数ある教材の中で、公式問題集は模試の1つであることがわかった。それでは、これはどのような学習場面で役立つのだろうか?

ここで、トイグルが考えるTOEICに必要な3つの力を明らかにしよう。

TOEICスコアアップに必要な3つの力

  • 英語力はリスニング・リーディング・文法・単語など、英語力そのものを指す。スコアアップの土台となる。
  • TOEIC力は試験対策力を意味する。パート別の戦略や試験テクニックなど、効率的にスコアを上げる能力を指す。
  • 本番力とは、実際の試験でパフォーマンスを発揮する力。200問を2時間通して解く集中力、リーディングパートでの時間配分、試験会場で緊張せずに解ける精神力などが含まれる。

TOEICでスコアを上げるには、この3つの力をバランス良く伸ばしていくことが望ましい。そこで、先ほど分類した5種類のTOEIC教材の主な使用目的を、このフレームワークに当てはめてみよう。

TOEIC教材の使用目的

このように、TOEIC模試の主たる目的は本番力の向上にある。そこでトイグルは、公式問題集を次のように定義したい。

TOEIC公式問題集は本番試験と同様の環境で練習を行うツール

(トイグル)

公式問題集を使うことで、本番試験に近い環境を自宅に作り出すことができる。結果、本番力を上げることができるのだ。

※後述するように、公式問題集を使うことで本番力以外にもTOEIC力と英語力を高めることができる。しかし、それらは二次的な効果であり、公式問題集の目的はあくまで本番力の向上であるとトイグルは考える。

4. TOEIC公式問題集を使っていい人・悪い人

TOEIC公式問題集は、上手に使えばスコアアップに絶大な効果をもたらすことができる。しかし、公式問題集は万人に使える教材ではない。

ここでは、公式問題集を使うべき人・使わないほうがいい人を分け、その際の勉強法について紹介しよう。

4-1. TOEIC600点未満の初級者は公式問題集より問題集

もしあなたの現TOEICスコアが600点未満の初級者であれば、公式問題集の使用はいったん控えたほうがいい。

公式問題集は本番同様のクオリティーのため、難易度が高い。TOEIC初級者が日常の勉強で公式問題集を使うと、設問が難しすぎて学習効果が出ないばかりか、モチベーションを低下させるだけの結果になってしまう。

そこで、TOEIC600点未満の初級者は、問題集を中心に学習しよう。

特にトイグルでのおすすめは、TOEIC公式協会が出版している「TOEICテスト公式プラクティス リスニング編・リーディング編」の2冊だ。

初心者向けのため難易度が低いだけでなく、各パートごとの解説が丁寧だ。間違えた問題に対し、何が悪かったのか、そして次はどう対処すれば良いのかが明確になる。

設問は新形式に対応していないが、初級者が重点対策すべき箇所は新旧問わず一致している。まずは問題集を使い、本番直前に試験問題に慣れるために、公式問題集を使おう。

4-2. 800点以上を目指す上級者は公式問題集を優先すること

TOEICには「800点の壁」が存在すると言われる。これは700点台までは順調だった受験者が、800点以上を越せずにスランプに陥ってしまう状態を指す。

筆者の経験上、800点の壁を超えられない受験者は、これまでの勉強法をそのまま継続して行っている場合が多い。例を見てみよう。

  • TOEIC用の学習時間を確保せず、通勤中や寝る前などの「スキマ時間」だけで勉強する。
  • 1冊の単語帳をだらだらと行い、ほとんどの語句はすぐに忘れる。
  • スマートフォンアプリで文法ゲームを行う。
  • 時間がある時だけ気まぐれで問題集を解く。間違えた箇所の解説は読むが、後日復習はしない。
  • 新発売の参考書を買って少しだけ読んで、すぐにまた次の本に目移りする。

このように、各学習項目をバラバラに勉強するだけの「部分最適」でスコアを上げられるのは、700点までだろう。800点を超すには、自身の英語力の強み・弱みを正確に診断した上で、目標達成に必要な勉強法を組み立てる「全体最適」が必要だ。

そこで活用できるのが公式問題集である。TOEIC本番試験と同じ形式で解けるため、英語力の現状把握に最も適した教材である。

例えば、800点を目指すあなたが公式問題集を解き、Part7(長文読解)のスコアが著しく低いとする。間違えのパターンも研究した結果、単語力不足がリーディングの足を引っ張っているとすれば、あなたの重点学習項目は単語となる。

このように、公式問題集によって、得意分野と苦手分野を明確にすることができるのだ。

5. TOEIC公式問題集を使った3つの勉強法

それでは、TOEIC公式問題集を使った具体的な3つの勉強法を紹介しよう。

5-1. 両パートを連続して解き本番力を養う

公式問題集は、TOEIC本番試験と同様の環境で練習を行うツールである。

したがって、公式問題集は必ずリスニング・リーディングの2パートを連続して解く必要がある。これにより、次のような学習効果が期待できる。

  • 2時間で200問を続けて解く集中力を養う
  • 連続して問題を解く中で起こるケアレスミスの傾向と対策を学ぶ
  • 本番試験で落ち着いて解けるよう試験慣れする
  • 正答率と間違いの傾向を知ることで、適切な勉強法を組み立てる

時間がない、あるいは忙しいといった理由で片パートだけを解くならば、市販の問題集を使おう。そのほうがコストパフォーマンにも優れている。 

5-2. 間違えた理由を明らかにしてノートを作る

多くの学習者は問題集や模試を解いたら解きっぱなしにしてしまい、復習を怠る傾向にある。

しかし、TOEICは出題傾向と範囲が決まっているため、間違いを1つずつ克服していくことが、スコアアップに直結する勉強法だ。

したがって、公式問題集は解いた後の「分析」が重要だ。どこで間違えたか、なぜ間違えたか、正解の理由は何なのか。これら間違えた原因を探り自作ノートを作ろう。

よくある例をいくつか紹介したい。

  • リスニングが速すぎて聞き取れなかった→英語力が問題。発音やシャドーイングの練習で聴き取り力を上げる。
  • Part3とPart4の先読みで失敗しスコアを落とした→TOEIC力が問題。先読みの方法を研究して練習すべし。
  • リーディングセクションで時間が足りず、最後の数問を適当にマークした→本番力が問題。時間配分を研究し練習すべし。

非常に多くの時間と手間がかかるが、TOEICは地道な努力が必ず花咲く試験である。

5-3. 参考スコアを知る

公式問題集を解くことにより、リスニング・リーディング両セクションの正答数を知ることができる。そこから、仮の数字ではあるが、あなたの参考スコアを算出することができるのだ。

目安として次の換算表を知っておこう。

TOEICリスニングセクション スコア換算表

TOEICリーディングセクション スコア換算表

尚、TOEICはその時の体調や試験内容により、スコアのブレが必ず発生する。

例えば、TOEICスコア600があなたの本来の実力だと仮定する。同じ時期に何度かTOEICを受験する場合、あなたのスコアは次のようにブレる可能性がある。

SEM

  • 34.1%の確率で600〜650点
  • 34.1%の確率で550〜600点
  • 13.6%の確率で650〜700点
  • 13.6%の確率で500〜550点
  • 2.1%の確率で700〜750点
  • 2.1%の確率で450〜500点
  • 0.1%の確率で750〜800点
  • 0.1%の確率で400〜450点

ちょっとした正答率の増減にあまり一喜一憂する必要はない。長期的視点で勉強を進めるようにしよう。

6. まとめ

当エントリーでは、TOEIC公式問題集の特徴と、これを使った勉強法についてまとめてきた。

公式問題集は模試であるため、本番対策力をつけるのに最適な教材である。初心者は難易度が高いのですぐに使う必要はないが、中・上級者は積極的に活用することで、スコアを大きく伸ばしていくことができる。

新形式だからこそじっくり分析し、目標スコア達成を目指していこう。

*当記事を読んでもっと知りたいと思った方は、次のエントリーも参考にしていただきたい。

Good luck!

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